月経前症候群 :トップ    
監修: 小西郁生 独立行政法人国立病院機構 京都医療センター
五来逸雄 堀病院 産婦人科

概要

疾患のポイント:
  1. 月経前症候群(premenstrual syndrome、PMS)とは、月経前3~10日間の黄体期に続く精神的あるいは身体的症状で月経発来とともに減弱あるいは消失するものをいう。 
  1. 症状としては、いらいら、のぼせ、下腹部膨満感、下腹痛、腰痛、頭重感、怒りっぽくなる、頭痛、乳房痛、落ち着きがない、憂うつの順に多い。
  1. 日本では生殖年齢女性の約70~80%が月経前に何らかの症状を有するといわれる。欧米と同じ基準を適応すると生殖年齢女性の約5.4%で社会生活困難を伴う中等度以上のPMSが認められる。また、精神症状が強い場合は月経前不快気分障害(premenstrual Dysphoric Disorder、PMDD)と呼び、その頻度は日本では約1.2%である。
 
診断:アルゴリズム >詳細情報 
  1. 月経前症候群の診断は発症時期、身体症状、精神症状から行う。特に、月経周期の後半に類似の症状が繰り返して出現することにより診断する。診断基準としては、米国産科婦人科学会の診断基準(改訂版)を用いる。精神症状が主体で重症の場合は米国精神医学会月経前不快気分障害の診断基準(改訂版)を用いる。診断基準は明確でより具体的になっている。
  1. 米国産科婦人科学会PMSの診断基準:<図表>
  1. PMDDの診断基準:<図表>
  1. 参考:日本精神神経学会ではPMDDの診断はPMSとは厳密に区別してDSM-5の基準に準拠して行うべきとの考えもある。[1]
 
重症度・予後: >詳細情報 
  1. PSM/PMDDの重症度はSteiner et al.の質問紙(PSST)を用いて評価する。<図表>
  1. PMDDの自己診断のための問診表が提案されている。<図表>

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

診断のための評価例
  1. 月経前症候群(premenstrual syndrome、PMS)とは、月経前3~10日間の黄体期に続く精神的あるいは身体的症状で月経発来とともに減弱あるいは消失するものをいう。
  1. 月経前症候群の診断は発症時期、身体症状、精神症状から行う。(A)
  1. 米国産科婦人科学会の診断基準(<図表>)を用いる。(C)

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リファレンス

img  1:  Calcium-regulating hormones across the menstrual cycle: evidence of a secondary hyperparathyroidism in women with PMS.
 
PMID 7608284  J Clin Endocrinol Metab. 1995 Jul;80(7):2227-32. doi: 1・・・
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
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(詳細はこちらを参照)

月経前症候群診断のアルゴリズム
月経前症候群(PMS)の診断基準
月経前不快気分障害(PMDD)の診断基準
PMS/PMDD質問用紙
月経前症候群の症状の出現様式
PMS/PMDDにおける身体症状と精神症状
月経前不快気分障害自己診断表
著者校正/監修レビュー済
2017/01/20