骨盤臓器脱 :トップ    
監修: 小西郁生 独立行政法人国立病院機構 京都医療センター
古山将康 大阪市立大学大学院医学研究科 女性生涯医学

概要

疾患のポイント:
  1. 性器脱は腟壁の弛緩によって骨盤底臓器が下垂・脱出するヘルニアの状態を指す。肛門から直腸壁が重積のような形で脱出する直腸脱を合わせて、骨盤臓器脱(pelvic organ prolapse、POP)と呼ばれる。
  1. 性器脱(骨盤臓器脱)の進展は骨盤底臓器の支持機構の破綻による。発症には素因(人種や遺伝的要素)、誘発因子(妊娠・分娩、手術既往)、助長因子(肥満、便秘、慢性の咳、職業など)、非代償性因子(加齢、エストロゲン低下、組織の萎縮)が関わる。
  1. 性器脱(骨盤臓器脱)は陰部からの腟の脱出に伴う違和感として気づかれることが多い。無症状の患者が多く、20~80歳の女性で有症状の骨盤臓器脱の頻度は約3%とされる。
  1. 女性が20~80歳までに性器脱(骨盤臓器脱)もしくは尿失禁で手術を受ける生涯リスクは約11%である。
 
診断: >詳細情報 
  1. 子宮脱かどうかは内診のみで診断可能である。砕石位で腹圧をかけさせ(バルサルバ法)、腟のどの部位が下垂してくるかを確認する。診察は砕石位で安静時、腹圧時で行ってゆくが、腹圧がうまくかけられない患者は必ず立位で確認する。
 
重症度・合併症の評価:
  1. 解剖学的骨盤底臓器支持機構の破綻で性器脱(骨盤臓器脱)が起こる。支持機構はDeLanceyのレベルⅠ、Ⅱ、Ⅲに分類される 。POP-Q 記載法(pelvic organ prolapse quantification system)で客観的に下垂度を診断する。
  1. 経会陰超音波断層検査で膀胱、子宮、直腸の動きを観察する。また、排尿日誌による下部尿路症状の評価と、Q-tip試験で尿道過可動を診断する。
  1. 骨盤臓器脱:<図表>
  1. Q-tip試験:<図表>
  1. 排尿日誌:<図表>
  1. 解剖学的骨盤底臓器支持機構(DeLancey):<図表>
  1. Pelvic Organ Prolapse Quantification System(POP-Q):

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

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薬剤監修について:
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(詳細はこちらを参照)

骨盤臓器脱の診療アルゴリズム
性器脱に対する手術選択のアルゴリズム
骨盤臓器脱
性器脱の分類
Q-tip試験
排尿日誌
DeLanceyの解剖学的骨盤底臓器支持機構()
Pelvic Organ Prolapse Quantification System(POP-Q)
POP-Qシステムによる性器脱分類
骨盤底筋トレーニング(Kegel体操)
著者校正済:2018/02/28
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