外耳炎・外耳道湿疹 :トップ    
監修: 森山寛 東京慈恵会医科大学附属病院
小川洋 福島県立医科大学会津医療センター耳鼻咽喉科学講座

概要

疾患のポイント:
  1. 外耳炎・外耳道湿疹とは、外耳道の炎症性疾患である。
  1. 外耳道炎、外耳道湿疹は視診、問診、触診で診断できることが多い。骨部外耳道は、外耳道異物、異物除去の操作、耳かきなどの外的な刺激で容易に発赤、びらん、腫脹を来す。
  1. 慢性の経過をたどりながら外耳道に悪性腫瘍が出現する場合があるため、漫然と経過をみてはいけない。
  1. 糖尿病、免疫不全のある患者は悪性外耳道炎を念頭に置く必要がある。
 
外耳炎:
  1. ポイント:
  1. 慢性外耳道炎と外耳道湿疹を区別することは難しい。外耳道皮膚に炎症を来したものを外耳道炎、物理的な刺激によるものを湿疹と分類する意見がある。
  1. 診断:
  1. 視診、触診で診断できることが多い。先行する上気道感染があり、中耳炎の合併が疑われる場合には中耳炎の治療を併せて行う。
  1. 外耳道湿疹の場合、整髪剤や染料などの化学物質、ピアスなどの金属アレルギー、アトピー性皮膚炎など皮膚炎を起こす原因について問診する必要がある。
  1. 治療:
  1. 治療は局所処置が重要となる。
  1. 軟骨部外耳道に限局する細菌感染の場合、切開排膿を行い、抗菌薬含有ステロイド軟膏を塗布し、抗菌薬の全身投与を行う。
  1. 骨部外耳道のびまん性の発赤が確認された場合、ステロイド含有抗菌薬を塗布し、痛みの程度に応じで鎮痛薬の内服投与を行う。ステロイド、抗菌薬の点耳液を使用する。 解説 
  1. 真菌の付着が疑われた場合、抗真菌薬の軟膏を塗布する( 解説 )。細菌、真菌両者の付着が疑われる場合、ステロイド剤は使用せず、抗菌薬の点耳液のみ処方する。 解説  解説 
  1. 鼓膜穿孔が存在する場合には耳毒性のある抗菌薬を含んだ点耳液の使用は行わない。 

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

急性外耳道炎(外耳道腫脹を伴う痛みの強い場合)
  1. 詳細な視診が基本となる。耳漏が存在する場合には細菌培養検査。外耳道に限局する病態なのか中耳から波及した病態なのか見極める。細菌が関与しているのか真菌が関与しているのかを判断する。激しい痛み、脳神経症状の合併、開口障害などの症状を伴っている場合、画像診断は必須である。
○ 下記を病態に合わせて適宜行う。

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診断フローチャート
外耳道炎、外耳道湿疹治療フローチャート
外耳道の形態(模式図)
急性びまん性外耳道炎
外耳道湿疹
乳様突起炎 側頭骨CT
処置に用いる綿棒
外耳道癌(扁平上皮癌)
外耳道炎(真菌付着)
悪性外耳道炎
著者校正/監修レビュー済
2016/04/01


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