今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 櫻井結華 東京慈恵会医科大学 耳鼻咽喉科学講座

監修: 森山寛1) 東京慈恵会医科大学附属病院

監修: 小島博己2) 東京慈恵会医科大学 耳鼻咽喉科

著者校正/監修レビュー済:2024/02/21
参考ガイドライン:
  1. 日本耳科学会日本小児耳鼻咽喉科学会:小児滲出性中耳炎診療ガイドライン2022年版
  1. 日本聴覚医学会:急性感音難聴の診療の手引き2018年
  1. 日本耳科学会:耳管狭窄症診断基準2018 年
  1. 日本耳科学会:耳管開放症診断基準案2016 
  1. 日本めまい平衡医学会:メニエール病・遅発性内リンパ水腫診療ガイドライン 2020年版 第2版
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 最新のガイドラインに基づき、概要・推奨を新たに加えた。

概要・推奨   

  1. 耳閉感を伴う疾患は様々で、患者の訴えも「耳がつまる」以外に「耳がふさがった感じ」「耳の違和感」「音が反響する」「水が入ったような」など多様であるため、初診時の丁寧な問診が重要である(推奨度1)
  1. 異物など除去により症状が消失するケースを除き、聴覚検査は診断に必須である(推奨度1)
  1. 耳閉感を訴えている症例の中には、耳以外の疾患が原因の場合がある。特に脳血管疾患、腫瘍性疾患など生命予後を左右する鑑別疾患の可能性を想定した場合には、積極的に画像検査を施行する(推奨度1)
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病態・疫学・診察 

疫学情報・病態・注意事項  
  1. 「耳閉感」の主な原因は、外耳道閉塞・狭窄、中耳の異常、耳管機能の異常、聴覚的異常の4つに大別される。
  1. 典型的には外耳道の閉塞で生じる症状であるが、実際には、外耳道から中枢に到る聴覚路のどの部分の異常でも起こり得る非特異的症状であり原因は多岐にわたる[1]
  1. 耳閉感を主訴とする主な疾患は、外耳道の閉塞・狭窄として耳垢栓塞(<図表>)と外耳道炎・外耳湿疹(図表 外耳道湿疹 <図表> )、中耳疾患では滲出性中耳炎(<図表>)、耳管機能の異常として耳管狭窄症、耳管開放症、聴覚的異常としてメニエール病と急性低音障害型感音難聴が挙げられる。
  1. 他の耳症状(耳痛、耳鳴、耳漏、めまいなど)が合併する場合には、診断の目安がつきやすいが、耳閉感のみが症状の場合には、諸検査で問題が見つからず原因が特定できないこともある。
 
耳垢栓塞の外耳道所見

外耳道は軟性の耳垢で閉塞している。

出典

須納瀬弘先生ご提供
 
両側外耳道湿疹

a:右耳
b:左耳

出典

須納瀬弘先生ご提供
 
右滲出性中耳炎の鼓膜所見

鼓膜は陥凹して鼓室に黄色貯留液がみられる。

出典

須納瀬弘先生ご提供
問診・診察のポイント  
 
問診:
  1. 発症時期を確認し、慢性的症状なのか、急性発症なのか、再発を繰り返しているか等を確認する。

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文献 

坂田俊文. 耳閉感の診断と治療. 日本耳鼻咽喉科学会会報. 2019;122(5):732–737.
池田怜吉. 難治性耳管疾患に対する診断並びに治療に関する研究. Otol Japan. 2023;33(1):7–13.
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光および日本医科大学多摩永山病院 副薬剤部長 林太祐による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、 著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※同効薬・小児・妊娠および授乳中の注意事項等は、海外の情報も掲載しており、日本の医療事情に適応しない場合があります。
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(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
櫻井結華 : 特に申告事項無し[2024年]
監修:森山寛 : 未申告[2024年]
監修:小島博己 : 特に申告事項無し[2024年]

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