前庭神経炎 :トップ    
監修: 森山寛 東京慈恵会医科大学附属病院
鈴木光也 東邦大学医学部耳鼻咽喉科学講座(佐倉)

概要

疾患のポイント:
  1. 前庭神経炎とは前庭神経の炎症により生じると考えられている、強い回転性めまいを主症状とする疾患単位である。
 
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  1. 通常は問診と診察にて診断と至る。まず問診により、蝸牛症状(聴力低下、耳鳴、耳閉感など)を伴わない急に生じた回転性めまいであることを聞き出す( 解説 )。目眩の特徴は、突発的な回転性めまいで大きなめまいは1回のことが多い。その、大きなめまい発作の後、ふらつき感、頭重感が1日から数日間持続する。注視眼振、頭位・頭位変換眼振検査を行い、定方向性水平性もしくは水平・回旋混合性眼振があることを確認する( 解説 )。
  1. めまいの発現に先行して1週間前後に上気道感染症、あるいは感冒に罹患していることが多く、単純ヘルペスウイルスtype 1(HSV-1)感染が原因として有力視されている。評価のためにヘルペスウイルス 抗体価を測定する( 解説 )。
  1. めまい・平衡障害が強いため常に中枢性めまいの可能性を考えながら診療する。中枢性めまいが否定できない場合には、頭部MRIによる精査や神経内科診察を受ける。
  1. 前庭神経炎にみられる眼振の程度:<図表>
  1. 右前庭神経炎発作時の眼振所見:<図表>
  1. 前庭神経炎発作直後の体平衡検査結果:<図表>
  1. 前庭神経炎発作8日…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

診断のための評価例
  1. 通常は問診と診察にて診断と至る。まず問診により、蝸牛症状(聴力低下、耳鳴、耳閉感など)を伴わない急に生じた回転性めまいであることを聞き出す( 解説 )。目眩の特徴は、突発的な回転性めまいで大きなめまいは1度回のことが多い。その、大きなめまい発作の後、ふらつき感、頭重感が1日から数日間持続する。
  1. 眼振所見(ENG、CCDカメラ記録)
  1. 温度刺激検査で患側高度半規管麻痺(CP)を確認。
  1. 前庭誘発筋電位(vestibular evoked myogenic potential、VEMP)検査: 患側の振幅が健側の1/2以下に減少。
  1. 純音聴力検査を行い、聴力障害がないことを確認。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
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前庭神経炎のアルゴリズム
右前庭神経炎発作時の眼振所見
体平衡機能の推移
著者校正/監修レビュー済
2016/06/10


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