日本紅斑熱 :トップ    
監修: 山本舜悟 京都大学医学部附属病院 臨床研究教育・研修部
山藤栄一郎 亀田総合病院 総合内科

概要

疾患のポイント:
  1. 日本紅斑熱とは、Rickettsia japonicaを起因病原体とするリケッチア症でマダニ刺症により感染する。日本では西日本、および関東以南の温暖な地域でみられ、発熱、発疹、および刺し口が多くの症例にてみられる。(<図表>)感染症法の4類感染症に分類され、診断した医師はただちに最寄の保健所に届け出る必要がある。
  1. 日本紅斑熱の症状は発熱・頭痛・倦怠感・意識レベル低下など非特異的症状が多い。特に倦怠感が強いのは特徴で、だるくて動けなくなるほどの倦怠感である。
  1. 日本紅斑熱は潜伏期間2~7日の後発熱・皮疹・痂皮を3主徴として発症する。
  1. つつが虫と日本紅斑熱患者都道府県別発生状況、2006~2009年:<図表>
 
診断: >詳細情報 
  1. 診察上のポイントは、本人が発疹はない、と断言しても必ず全身くまなく皮疹を探すことである。痂皮はダニに刺される部位、すなわち皮膚の柔らかいところ、見落としやすいのは膝の裏、腋窩、陰部などで、特に注意が必要である。
  1. マダニ刺症を自覚していない患者がほとんどであり、マダニ刺症歴がなくても除外できない。
  1. 血清学的診断は、間接蛍光抗体法、もしくは間接免疫ペルオキシダーゼ法で行う。1回目(急性期)と2回目(回復期)の血清(ペア血清)を最寄りの保健所に相談の上、各都道府県衛生研究所へ提出し、抗体の上昇を認めることで診断となる。ペア血清は、発症後2~4週間後に採取する。
 
重症度・予後評価: >詳細情報 
  1. 発症(発熱)から治療開始まで5日以上経っている場合、重症化のリスクが高い。
  1. 臓器不全があれば重症とする。
 
治療: >詳細情報 
  1. 軽症の場合、ミノサイクリンもしくはドキシサイクリン内服でも可。疑った時点で投薬を開始する。  エビデンス   

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

診断のための評価例
  1. 血清学的診断は、間接蛍光抗体法、もしくは間接免疫ペルオキシダーゼ法で行う。1回目(急性期)と2回目(回復期)の血清(ペア血清)を最寄りの保健所に相談の上、各都道府県衛生研究所へ提出し、抗体の上昇を認めることで診断となる。ペア血清は、発症後2~4週間後に採取する。
○ 下記を検査する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
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つつが虫と日本紅斑熱患者都道府県別発生状況、2006~2009年
著者校正/監修レビュー済
2018/07/04