歯周病(歯肉炎・歯周炎) :トップ    
監修: 近津大地 東京医科大学
中川種昭 慶應義塾大学医学部 歯科・口腔外科学教室

概要

疾患のポイント:
  1. 歯周病とは、歯肉、歯槽骨、セメント質、歯根膜からなる歯周組織に起こる疾患で、炎症が歯肉に限局する歯肉炎と、歯槽骨と呼ばれる支持骨の吸収を伴う歯周炎に定義される。
  1. 年齢が高くなるにつれ、歯肉に所見のあるものが増え、30歳以上では80%以上に認められる。抜歯の原因の40%程度を占め、歯を失う原因のトップである。
  1. 臨床症状は、初期の段階ではブラッシング時の出血などであり、顕著なものはない。歯周炎が進行すると、歯肉の腫脹、歯肉からの出血、排膿、歯の動揺、口臭などが患者の訴えとなり、来院動機になる。
 
診断: >詳細情報 
  1. 下記を認めることで診断となる。
  1. プローブ(歯周ポケット計測器)で歯周ポケットを認める。
  1. 歯肉に炎症症状を認める。
  1. 歯の動揺を認める。
  1. 診察では、歯周チャートの作成し、歯周ポケット(歯と歯肉のすき間の深さ)を1歯につき1~6点計測する。
  1. 画像評価では、歯科用デンタルX線写真またはパノラマ写真で評価をする。画像所見では、歯槽骨の吸収を認める。
  1. X線写真例:<図表>
 
重症度・予後: >詳細情報 
  1. 歯周病の場合、予後は罹患歯が保存できるかどうかという判断になる。基本的なことであるが、歯周検査データとX線写真から、各歯の予後を推測して全体の歯列の保存を考えていく必要がある。
 
治療: >詳細情報 
  1. 歯周病治療の場合、急性症状があれば、抗菌薬の全身投与ないしは局所投与で対応し、慢性化した時点で歯肉縁上の細菌コントロールには患者へのブラッシング指導、歯肉縁下の細菌コントロールにはスケーリング、ルートプレーニングを行う。
  1. 歯周病治療の進め方1:アルゴリズム

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

歯周組織検査
  1. 基本的なことであるが、歯周病の場合ほとんどが慢性歯周炎という診断になるため、診断として重要なのは、どの部位に治療が必要かということになる。それを知るためには歯周ポケット深さを中心とする歯周組織検査が必要不可欠である。
○ 1)は歯周病診断、治療において必要不可欠な検査であるため、症状の軽重にかかわらず、必ず行いたい。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
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(詳細はこちらを参照)

歯周病治療の進め方1
歯周病治療の進め方2
歯周炎患者初診時(37歳女性)
歯周炎患者初診時(14歳女性)
著者校正/監修レビュー済
2016/04/01


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