聴神経鞘腫 :トップ    
監修: 吉峰俊樹 大阪大学 脳神経外科
甲村英二 神戸大学大学院医学研究科外科系講座脳神経外科学分野

概要

疾患のポイント:
  1. 聴神経鞘腫は第Ⅷ脳神経由来の神経鞘腫である。神経鞘腫は神経細胞の軸索を包む髄鞘を形成するシュワン細胞(Schwann cell)から発生する良性腫瘍である。頭蓋内に発生する神経鞘腫のなかでは最多を占める。ほとんどが前庭神経から発生しており、近年は前庭神経鞘腫と称されることが多い。
  1. 腫瘍は内耳道内から発生し、成長につれて小脳橋角部に突出し、脳幹を圧迫するに至る。腫瘍の成長速度には個人差がある。
  1. 40歳代から60歳代に多いとされており、男女比は1:1.33で女性に好発する。
  1. 片側の難聴や耳鳴が初発症状として多い。突発型難聴として発症している症例も少なくない。
 
診断:アルゴリズム  >詳細情報 
  1. 診断にはMRI検査が確実であるが、スクリーニング的な撮像法では小型腫瘍を検知できないことがある。

重症度・予後: >詳細情報 
  1. 腫瘍のサイズ、治療前の神経症状により予後が左右される。
  1. 聴神経鞘腫は良性腫瘍ではあるが、脳幹圧迫の強い巨大腫瘍では死に至る危険性がある。
 
治療: >詳細情報 
  1. 大型腫瘍では早期の外科治療が必要であり、小型腫瘍では経過観察、定位的放射線治療、外科的摘出の選択肢がある。
  1. 頭蓋内圧亢進を伴う巨大腫瘍や画像上脳幹圧迫の著しい例(<図表>)では、直ちに脳神経外科専門医を受診させ外科的腫瘍摘出を考慮する。水頭症による意識障害を伴う例では緊急に外科的治療が必要となる場合がある。 症例 
  1. 突発型難聴で発症した小型腫瘍(<図表>)では、耳鼻科専門医を紹介し、突発性難聴に準じた点滴、投…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

聴神経鞘腫を疑ったときの検査例
○ 聴神経鞘腫を疑ったときは、下記の検査を行う。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

聴神経鞘腫の診断治療アルゴリズム
脳幹圧迫を伴わない小型聴神経鞘腫の治療アルゴリズム
小型聴神経鞘腫の造影MRI
巨大聴神経鞘腫の造影MRI
右内耳道内腫瘍のMRI、CT
小脳橋角部髄膜腫の造影MRI典型像
三叉神経鞘腫の造影MRI 典型像
小脳橋角部類上皮腫のMRI画像典型例
舌咽神経鞘腫の造影MRI典型像
巨大な左聴神経鞘腫の造影MRI
著者校正/監修レビュー済
2016/08/05


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