肘内障 :トップ    
監修: 落合直之 キッコーマン総合病院外科系センター
中川種史 医療法人社団中川整形外科

概要

疾患のポイント:
  1. 肘内障とは、年少の小児が手を引かれたり、ひねったりした際上肢をだらりとして痛がって動かさない状態をいう。
  1. その原因は橈骨を尺骨に固定する輪状靱帯が未成熟のために引かれることにより橈骨頭が靱帯から抜けそうになってしまっている状態ではないかといわれている。
 
診断: >詳細情報 
  1. 確定診断は難しい。発生原因、上肢の肢位、触診で骨傷がなく外側に圧痛があることなどで診断する[1][5]。
  1. X線検査で骨傷のないことを確認するのもよい。
  1. 受傷後の上肢の外観:<図表>
  1. 触診:<図表>
 
重症度・予後評価: >詳細情報 
  1. 予後は基本的に良好で、ほとんどの場合、医療機関などで整復されるが、もし放置されても自然整復されるという報告がある。
 
治療: >詳細情報 
  1. 骨傷を鑑別するか、そのまま整復に移るかを考える。関節の触診で骨傷が考えづらい場合は整復を行うが、骨傷を鑑別する必要があるときはX線写真を撮影する。
  1. 治療方法は通常徒手整復のみである。
  1. 一般的には、小児を親にだっこさせておとなしくさせた状態で対面し、整復を試みる。
  1. 整復方法は手関節を保持して、回外位にして屈曲位をとる。その際には肘関節の外側に母指をあてて、整復時のクリックを感じ取るようにする。
  1. 肘内障整復法: 解説 
  1. 整復後すぐに上肢を使用することもあるが、しないこともあり、すぐに症状が改善しないときはしばらく様子をみる。
  1. 英語の呼び方としては、subluxation of the radial…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

診断のための検査例
  1. 骨傷を見落とさないで診断をつける。
  1. 触診で骨傷が疑われた際の肘のX線撮影
  1. 整復後痛がるときのシーネ固定
  1. これからであるが、超音波、MRIなどの被ばくのない画像検査
○ 橈骨頭部を触知しながら整復操作を行い、整復感(クリック)が得られない時はX線検査を行う。シーネ固定は必ずしも必要でない。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

肘内障フローチャート
受傷後の上肢の外観
著者校正/監修レビュー済
2016/04/22