上腕骨外側顆骨折 :トップ    
監修: 落合直之 キッコーマン総合病院外科系センター
川崎恵吉 昭和大学医学部整形外科学講座

概要

疾患のポイント:
  1. 小児上腕骨外顆骨折は、小児の肘関節周囲の骨折のなかで、上腕骨顆上骨折に次いで頻度の高い骨折である。
  1. 上腕骨外顆には、手指の伸筋腱群が付着しており、骨片が転位しやすい。
  1. 転倒、転落などの原因で発生し、2~10歳に生じ、5~6歳にピークがある。
 
診断: >詳細情報 
  1. 外傷の既往と、肘関節外側部の腫脹と圧痛、X線撮影(特に斜位撮影が重要)により診断できる。転位の大きさにより、治療法を選択する。骨折線が斜めに入っており、正面像・側面像のみでは、見逃されることもある。45°回内斜位像や上腕骨20°挙上位正面撮影が、骨折線を描出しやすい。
  1. fat pad sign(上腕骨遠位の肘頭窩や鉤突窩の脂肪塊の左右差)<図表>
  1. Hüter三角のゆがみ(上腕骨内上顆、外上顆、肘頭の3カ所を指で触れる。正常なら伸展時に一直線上に、屈曲時に二等辺三角形になる。脱臼例との鑑別)
  1. 鑑別として、肘内障、上腕骨通顆骨折、顆上骨折、上腕骨外上顆剝離骨折、肘関節脱臼、肘関節脱臼骨折(上腕骨外顆骨折+腕尺関節脱臼)がある。<図表>
 
応急処置: >詳細情報 
  1. 早急に上腕~手指MP関節近傍までの外固定を行う。coolingを行う。
 
重症度・予後: >詳細情報 
  1. X線上、骨癒合が得られない場合、いずれ疼痛は消失し、可動域制限もほぼ消失するものの、偽関節に陥り、徐々に肘部の外反が進行する。さらに時間が経過すると、外反肘による遅発性尺骨神経麻痺を来す。
  1. 転位の小さいものの骨癒合率は高い。転位の大きいものの保存的加療の骨癒合率は低い。手術的加療は、習熟した外科医が行えば、成績はよい。
 
治療:アルゴリズム  …

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

小児上腕骨外側顆骨折の診断のための評価例
  1. ほとんどすべての患者で、単純X線写真撮影を行う。特に上腕骨20°挙上位正面撮影法や斜位像(外旋)が転位のない骨折の発見や、転位の大きさの評価に有用である。また健側との比較も重要である。
  1. 転位が2mm未満の症例では保存療法が行われる。外固定の継続期間に関するエビデンスはないが、4~8週間程度行われることが多く、長期間の外固定でも、小児では拘縮を残すことはほとんどない。
○ 小児の骨折のなかで手術療法を選択する頻度は高く、将来の偽関節後遺予防のためにも、X線における診断が重要である。

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薬剤監修について:
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※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
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(詳細はこちらを参照)

上腕骨外側顆骨折のアルゴリズム
アルゴリズム
他の損傷との鑑別点
関節軟骨sleeve骨折
上腕骨外側顆骨折の模式図
上腕骨外側顆骨折のX線像(典型例)
上腕骨外側顆骨折のCT画像
著者校正/監修レビュー済
2016/06/10


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