後縦靱帯骨化症(頚椎および胸椎) :トップ    
監修: 酒井昭典 産業医科大学 整形外科学教室
岩﨑幹季 大阪労災病院 整形外科

概要

疾患のポイント:
  1. 後縦靱帯骨化症とは、椎体後面すなわち脊柱管前壁の脊柱靱帯の肥厚・骨化により、脊柱の可動制限が生じたり、脊髄などの神経組織が圧迫されて手の使いにくさなど手指の巧緻運動障害や歩行障害などの神経症状が出現した病態を指す。
  1. 後縦靱帯骨化症は、指定難病であり、重症の場合などは申請し認定されると保険料の自己負担分の一部が公費負担として助成される。([平成27年1月施行])
  1.  難病法に基づく医療費助成制度 
 
診断:アルゴリズム >詳細情報 
  1. 後縦靱帯骨化症は、神経学的所見と特徴的なX線所見(頚椎・胸椎の骨化)により診断できる。症例によってはCTによる確定診断を要する。また、MRIで脊髄圧迫レベルやその程度、髄内輝度変化を評価する。
 
重症度・予後: >詳細情報 
  1. 後縦靱帯骨化症の重症度は、手指の巧緻運動障害や歩行障害など脊髄症としての重症度と骨化占拠率やMRIによる脊髄圧迫所見の程度などの画像所見で判断する。骨化占拠率60%以上の骨化は、脊髄症出現の危険性が高い。
  1. 頚椎後縦靱帯骨化症において、初診時に脊髄症を認めない場合、経過観察中に脊髄症を呈する危険性は約20%で、その後も脊髄症を発症しない確率は約70~80%である。
  1. 骨化占拠率:<図表>
 
治療:アルゴリズム …

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

診断のための評価例
  1. すべての患者で、神経学的診察と単純X線(頚椎・胸椎)を行う。
○ 単純X線にて、靱帯骨化の存在が想定されれば、下記の画像診断を行う。1)は骨化の大きさや範囲の診断に、2)は脊髄の圧迫状態の診断に有用である。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

頚椎後縦靱帯骨化症診断・治療アルゴリズム
頚椎後縦靱帯骨化症診断・治療アルゴリズム
頚椎の靱帯(頚椎側面像)
頚椎の靱帯(頚椎横断像)
頚椎後縦靱帯骨化症を疑う脊髄症状
骨化占拠率
頚椎後縦靱帯骨化症に対する手術方法
骨化のタイプ分類
X線およびCT、MRI画像所見
著者校正/監修レビュー済
2016/04/01