今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 長瀬隆英 東京大学名誉教授

監修: 長瀬隆英 東京大学名誉教授

著者校正/監修レビュー済:2024/10/16
参考ガイドライン:
日本呼吸器学会:COPD(慢性閉塞性肺疾患)診断と治療のためのガイドライン第6版
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行い、典型的なCOPD症例を提示した。
 

概要・推奨   

  1. 喫煙は気流閉塞を引き起こし、肺機能低下の経年変化を促進させる。禁煙は肺機能の低下速度を遅延させ、その後の死亡率を減少させる。禁煙は、COPDの発症リスクを減らし、COPDの進行を停止させる最も効果的な方法である(推奨度1)
  1. インフルエンザワクチンはCOPDの増悪による死亡率を約50%下げるため、すべての患者に接種を勧める(推奨度1)
  1. 経口ステロイド薬の長期投与は推奨されない。吸入ステロイド薬(単剤)は高用量であっても、1秒量の経年的な減少で評価したCOPDの進展への抑制効果は示さない。ただし、%1秒量が50%未満の重症以上のCOPDで増悪を繰り返す患者(例えば過去3年に3回以上)では、持続的な高用量吸入ステロイド薬は増悪の頻度を減少させる(推奨度4)
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  1. 吸入ステロイド薬・長時間作用型β2刺激薬(配合薬)は、COPD患者の肺機能や運動耐容能や呼吸困難感をより改善し、増悪を減少させる可能性がある。ただし、総死亡数に影響はない結果があり、また、長期安全性に関しては、肺炎のリスクが増加する可能性が報告されている(推奨度1)
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病態・疫学・診察 

疾患情報(疫学・病態)  
  1. 慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease:COPD)は、タバコ煙を主とする有害物質を長期に吸入曝露することで生ずる肺の炎症性疾患であり、呼吸機能検査で正常に復することのない気流閉塞を示す。
  1. COPDの病因として最も重要なものが喫煙であり、また喫煙者におけるCOPD発症率は年齢とともに増加する。
  1. 日本のCOPD患者数は500万人以上と推定されている。
  1. 気流閉塞は末梢気道病変と気腫性病変がさまざまな割合で複合的に作用することにより起こり、進行性である。
  1. 臨床的には徐々に生じる体動時の呼吸困難や慢性の咳、痰を特徴とする。
 
COPD患者にみられる息切れの進行の悪循環

COPD患者では、発症早期から運動耐容能が低下し、運動を避けることが多い。そのため、運動機能の低下が加速度的に進行する。

出典

著者提供
 
  1. COPDは呼吸機能検査の異常が診断基準となっているように、呼吸生理学的に定義された疾患である。なお臨床の場では、慢性気管支炎や肺気腫などの疾患名が汎用されている。
  1. 慢性気管支炎は咳や喀痰などの徴候により定義された疾患であり、肺気腫は病理形態学的に定義された疾患である。
  1. 慢性気管支炎の定義: 喀痰症状が年に3カ月以上あり、それが2年以上連続して認められることが基本条件となる。この病状がほかの肺疾患や心疾患に起因する場合には、本症として取り扱わない。
  1. 肺気腫の定義: 終末細気管支より末梢の気腔が肺胞壁の破壊を伴いながら異常に拡大しており、明らかな線維化は認められない病変を指す。
  1. COPD患者が新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に感染した場合、健常者より重症化する可能性が指摘されている。
問診・診察のポイント  
  1. 理学所見については、典型的には胸郭前後径の拡大、口すぼめ呼吸、聴診上肺音の減弱などが知られているが、これらがみられなくてもCOPDを否定することはできない。

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著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
長瀬隆英 : 特に申告事項無し[2024年]
監修:長瀬隆英 : 特に申告事項無し[2024年]

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慢性閉塞性肺疾患(COPD)

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