後脛骨筋腱機能不全 :トップ    
監修: 酒井昭典 産業医科大学 整形外科学教室
木下光雄 西宮協立脳神経外科病院

概要

疾患のポイント:
  1. 後脛骨筋腱機能不全(Posterior Tibial Tendon Dysfunction、PTTD)とは、後脛骨筋腱の炎症や断裂による扁平足障害など、同腱が病因となる足痛や足の機能障害をいう。
  1. 後脛骨筋腱は、足関節軸の後方かつ距骨下関節軸の内側を走行しており、作用として足関節は底屈、距骨下関節は回外、前足部は内転し、足の内側縦アーチは挙上する。立脚後期には、足の内側縦アーチのスタビライザーとして働く。
 
診断:アルゴリズム >詳細情報 
  1. 以下の3項目がそろえばPTTDと臨床診断する。
  1. 後脛骨筋腱の走行(足関節内果から舟状骨結節まで)に一致して腫脹と圧痛がある。<図表>
  1. 立位で足部を後方からみると、前足部の外転に伴い、複数の足趾がみえる(too many toes sign)。<図表>
  1. 片脚つま先立ちができない(Single heel rise test)。<図表>
  1. 注:片脚つま先立ちができても踵部が外反したままで内反しない場合は機能不全と診断する。
  1. 画像所見では、足の立位X線正・側面像で外反扁平足の有無を確認する。また、MRIで後脛骨筋腱の腱鞘滑膜炎や断裂(不全縦断裂から完全断裂までさまざま)の所見を確認する。<図表>
  1. 扁平足のX線計測(距骨第1中足骨角):健側:<図表>

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

診断のための評価例
  1. X線検査は立位(荷重位)で足関節と足部を撮像する。MRIは腹臥位で内果から舟状骨結節の間で後脛骨筋腱の冠状断を撮像する。T2強調像が有用。
  1. 必要に応じて3DCT検査をする。
○ 1)は必須である。変形の強い例では、2)を行い後脛骨筋腱の異常の有無をチェックする。さらに、必要に応じ後足部の3)で骨の状態を評価する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

診断・治療のアルゴリズム
後脛骨筋の解剖
後脛骨筋腱機能不全の局所症状
too many toes sign
Single heel rise test
後脛骨筋腱機能不全の重症度分類(Myerson分類改変)
扁平足のX線計測(距骨第1中足骨角):健側
踵骨隆起部内側移動術
両足(立位)
扁平足のX線計測(距骨第1中足骨角):患側
著者校正/監修レビュー済
2016/05/13


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