異状死体の届出義務 :トップ    
監修: 林寛之 福井大学医学部附属病院
西川佳友 トヨタ記念病院 救急科

概要

ポイント:
  1. 医師法第21条では、医師が死体等を検案(  検死の方法 ])して異状があると認めた場合の24時間以内の警察への届出義務が定められており、同法第33条には厳しい罰則規定も存在する(50万円以下の罰金)。
  1. 上記で定められている届出義務とは“死体の外表の検案で異状を認めた場合”であり、死に至る過程や診療関連死において届出義務を課せられているわけではない [1][2][3]。 解説 
  1. 毒殺や溺水など死体の外表に異状を来たしにくい病態を発見した場合、医師法第21条の届出義務は課せられないが、刑事訴訟法第239条第1項および一市民の良心を持って、所轄警察に届け出る。なお、各病院のマニュアルやルールがあればそれに従う。<図表>
  1. “死体の外表に異状を呈していない診療関連死”に関しては医療事故調査を含めた病院組織としての対応を要するため、速やかに管理者に報告する。所轄警察に届け出るかは各病院のマニュアルやルール、管理者の方針があればそれに従う。
  1. 入院中の転倒に起因する死などは“死体の外表に異状を呈する”ため、医師には所轄警察署に届け出る義務がある。当然ながら手術創などは異状ではない。
  1. 平成27年度死亡診断書(死体検案書)記入マニュアルから異状死のくだりが削除された( 解説 )。『異状死ガイドラインに沿って警察に届け出る』という拡大解釈を厚生労働省が是正した証でもあり、『警察への届出義務は死体に外表異状がある場合のみ』との司法判断に行政も賛同した画期的な改訂である[1][2][3]。
  1. 医師法第21条、第33条2項1: 解説 
  1. 医師法第20条ただし書の適切な運用について: 解説 
  1. 異状死体の届出と検案・解剖等との関係について:

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異状死体の届出と検案・解剖等との関係について
警察に届け出るかの参考表
著者校正/監修レビュー済
2016/08/19