女性の骨粗鬆症 :トップ    
監修: 小西郁生 独立行政法人国立病院機構 京都医療センター
水沼英樹 福島県立医科大学 ふくしま子ども・女性医療支援センター

概要

ポイント:
  1. 骨粗鬆症とは、骨強度(骨密度+骨質)の低下により骨折の危険性が増大した状態である。女性に多く、40歳以上の女性の有病率は腰椎で19.2%、大腿骨頸部で26.5%と報告されている。
  1. 骨量低下は閉経後に加速され、閉経後数年間において最も激しく、椎体は閉経後10年間で約20%の骨量を失う。
  1. 原発性骨粗鬆症か続発性骨粗鬆症であるかの鑑別をきちんと行う。
  1. 原発性骨粗鬆症は分類上、閉経後骨粗鬆症、男性骨粗鬆症、および特発性骨粗鬆症(妊娠後骨粗鬆症など)が入る。
  1. 骨折の存在は著明なADL・QOLの低下と死亡のリスクを高める。
  1. 骨折の発生がその後の新たな骨折のリスクにつながるので、初発骨折の予防が重要である。
  1. 糖尿病、慢性腎不全、関節リウマチ、副甲状腺機能亢進症、甲状腺機能亢進症、糖質ステロイドホルモン使用、性ホルモン低下療法は骨粗鬆症のリスクを高める。
 
 
診断: >詳細情報 
 
  1. 医療面接、身体所見、画像診断、血液・尿検査を行う。
  1. 骨粗鬆症の診断は脆弱性骨折の有無、および骨密度測定値をもとに、骨粗鬆症の診断基準に即して行う。また、椎体骨折の有無を診断するために椎体骨のX線撮影を行う。
  1. 椎体または大腿骨近位部の脆弱性骨折がある場合、またはその他の脆弱性骨折があり骨密度が若年成人平均値の80%未満を骨粗鬆症と診断する。
  1. 脆弱性骨折がない場合には、骨密度が若年成人平均値の70%以下、または-2.5SD以下に減少している場合を骨粗鬆症と診断する。
  1. 脆弱性骨折がなく、骨密度が若年成人平均値の-2.5SDより大きく−1.0SD未満の場合を骨量減少と診断する。
  1. なお、骨密度の測定は原則として腰椎あるいは大腿骨近位部を測定する。複数部位を測定した場合には低いほうを採用する。
 
重症度・予後:
  1. 閉経時に骨量測定を行い、10年後の予測を行うことが重要である。
  1. 骨密度測定により骨量減少と判定された場合には、定期的な骨量測定が勧められる。
  1. 脆弱性骨折の存在は生命予後を左右する。

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

ホルモン補充療法例
  1. 閉経後女性の骨量減少ばかりでなく、閉経後女性のQOLの改善や維持にも効果を示す。
  1. 無月経女性の骨粗鬆症予防や治療に対して第1選択薬となる。
  1. 子宮を有する女性では子宮内膜がん予防のために黄体ホルモンとの併用を行う。
○ 1)~3)のいずれか1つを用いる。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

骨粗鬆症の診断手順
骨粗鬆症の臨床像
骨粗鬆症の定義
骨代謝マーカーの基準値、カットオフ値、異常高値
低骨量を呈する疾患
著者校正済:2018/04/05
現在監修レビュー中