今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 春間 賢 川崎医科大学 総合医療センター総合内科学2 消化器内科

監修: 上村直実 国立健康危機管理研究機構(JIHS)国立国府台医療センター/東京医科大学消化器内視鏡センター

著者校正済:2025/04/09
現在監修レビュー中
参考ガイドライン:
  1. A型胃炎の診断基準確立に関する研究会(日本消化器内視鏡学会関連研究会):自己免疫性胃炎の診断基準に関する附置研究会からの新提案(2023)
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行い、以下について追記した。
  1. 自己免疫性胃炎(autoimmune gastritis:AIG)は特殊な胃炎ではあるが、患者に不安を与えないよう配慮する。
  1. 進行終末期のAIGは無酸であるため、胃酸分泌抑制薬を投与してはいけない。
  1. ピロリ除菌後にAIGに進展したとの報告や、改善したとする症例の報告があり、ピロリ除菌のAIGに与える影響に関しては一定の見解が得られていない(Ihara T, et al. Intern Med. 2023 Jun 1;62(11):1603-1609.、Kotera T, et al. Case Rep Gastroenterol. 2023 Jan 10;17(1):34-40.)。しかしながら、胃癌の発生を考慮すると、ピロリ除菌が優先されるべきであると考えられる。
  1. 最近、ガストリンの測定キットが変更され、測定単位もpg/mLからpmol/Lになった。新キットでの値は、回帰直線式 y = 0.4385x + 11.762 を用いることで、ある程度旧キットの値と比較できる(花石智子ほか. 医学と薬学. 2023;80(5):513-520.)
  1. 概要・推奨欄の内容を見直した。
  1. 典型症例として内視鏡画像を提示し、解説を行った。

概要・推奨   

  1. 自己免疫性胃炎(autoimmune gastritis:AIG)とは、血中自己胃抗体(抗胃壁細胞抗体(Anti-parietal cell antibodies: APCA)あるいは抗内因子抗体(Anti-intrinsic factor antibodies: IFA))陽性を呈する胃体部を中心とした萎縮性胃炎で、壁細胞に存在するプロトンポンプ:H+、K+-ATPaseに対する自己抗体を産生するために胃壁細胞が破壊され無酸症となり、胃酸分泌の低下によるnegative feedback mechanismにより高ガストリン血症を呈する。
  1. 一般に、幽門部の萎縮はないか軽度で、ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ)感染により起こる前庭部から胃体部に進展する萎縮性胃炎とは、萎縮の程度や分布が異なる。血中に高率にAPCAやIFAなどの自己胃抗体を認め、ビタミンB12や鉄の欠乏を来すと貧血を発症するが、無酸症のため鉄欠乏性貧血で発症することも多い。
  1. 北欧、特にスカンジナビア地方に多い疾患で、本邦 では頻度は低いとされてきたが、内視鏡検査受診者の0.89%(女性では1.12%)に認められている。ペプシノゲンとピロリ抗体を用いたABCリスク評価では、D群の25%がAIGであったと報告されている。
アカウントをお持ちの方はログイン
  1. 閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要と
  1. 閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要 となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲
  1. 現時点ではAIGそのものに対する治療はないが、鉄欠乏性貧血やビタミンB12による貧血がある場合は、その補充療法を行う。
  1. 閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧には
閲覧には
  1. 閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご 契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必
  1. 閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要とな

これより先の閲覧には個人契約のトライアルまたはお申込みが必要です。

最新のエビデンスに基づいた二次文献データベース「今日の臨床サポート」。
常時アップデートされており、最新のエビデンスを各分野のエキスパートが豊富な図表や処方・検査例を交えて分かりやすく解説。日常臨床で遭遇するほぼ全ての症状・疾患から薬剤・検査情報まで瞬時に検索可能です。

まずは15日間無料トライアル
本サイトの知的財産権は全てエルゼビアまたはコンテンツのライセンサーに帰属します。私的利用及び別途規定されている場合を除き、本サイトの利用はいかなる許諾を与えるものでもありません。 本サイト、そのコンテンツ、製品およびサービスのご利用は、お客様ご自身の責任において行ってください。本サイトの利用に基づくいかなる損害についても、エルゼビアは一切の責任及び賠償義務を負いません。 また、本サイトの利用を以て、本サイト利用者は、本サイトの利用に基づき第三者に生じるいかなる損害についても、エルゼビアを免責することに合意したことになります。  本サイトを利用される医学・医療提供者は、独自の臨床的判断を行使するべきです。本サイト利用者の判断においてリスクを正当なものとして受け入れる用意がない限り、コンテンツにおいて提案されている検査または処置がなされるべきではありません。 医学の急速な進歩に鑑み、エルゼビアは、本サイト利用者が診断方法および投与量について、独自に検証を行うことを推奨いたします。
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光および日本医科大学多摩永山病院 副薬剤部長 林太祐による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、 著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※同効薬・小児・妊娠および授乳中の注意事項等は、海外の情報も掲載しており、日本の医療事情に適応しない場合があります。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適応の査定において保険適応及び保険適応外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適応の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
春間 賢 : 特に申告事項無し[2025年]
監修:上村直実 : 講演料(武田薬品工業(株),カイゲンファーマ(株))[2025年]

ページ上部に戻る