胃切除後症候群

著者: 野村幸世 東京大学 消化管外科学

監修: 上村直実 国立国際医療研究センター 国府台病院

著者校正/監修レビュー済:2019/03/14

概要・推奨  

  1. 胃切除後症候群とは胃癌などの胃切除後に起こる合併症である。
  1. 食事療法にてコントロールできない重症のダンピング症候群の患者には、サンドスタチンによる治療が勧められる(推奨度2)
  1. グルコバイは後期ダンピング症状の改善に有効である(推奨度2)
  1. 蛋白分解酵素阻害薬(フオイパン)は術後食道炎の治療に有用な場合がある(推奨度2)
  1. 六君子湯は胃癌術後の逆流性食道炎の予防、治療に有用である(推奨度2)
  1. ガスモチンは術後逆流性食道炎に有用である(推奨度2)
  1. 胃切除術後貧血患者のほとんどには鉄剤(フェロミア、フェロ・グラデュメット)を投与する必要がある(推奨度2)
  1. 胃切除術後の貧血患者では半数以上にビタミンB12欠乏があり、メチコバール 1日1,500μgの経口投与が必要である(推奨度1)
  1. リンパ節郭清を伴う胃切除術後には胆石ができやすい。定期的に超音波検査を施行する(推奨度2)
  1. 胃切除後の患者は何かしらの上腹部症状を有していることが多いので、よく問診を行う(推奨度1)
  1. 胃切除後長期経過した例で、進行性の痙性・運動失調・ニューロパチーが生じたときは、ビタミンB12欠乏と同時に銅の欠乏を疑う(推奨度2)
  1. 胃切除術後の患者では、術後2~3年以内に骨代謝障害が発症しており、注意が必要である(推奨度2)
  1. 残胃における胃癌の発症率は通常よりも高い
  1. 残胃内容物停滞に対しては胃全摘術が必要なことがある(推奨度2)
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行い、ビタミンB12欠乏に対するビタミンB12補充法の推奨を注射より、経口投与に改訂した。


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