食物アレルギー :トップ    
監修: 山本一彦 東京大学大学院医学系研究科
柳田 紀之1) 海老澤 元宏2) 1)相模原病院小児科 2)相模原病院 臨床研究センターアレルギ...

概要

疾患のポイント:
  1. 食物アレルギーは、食物によって引き起こされる抗原特異的な免疫学的機序を介して生体にとって不利益な症状が惹起される現象と定義される。
  1. 原因食物を摂取して2時間以内に症状が誘発される即時型、多くが即時型に移行する食物アレルギーの関与する乳児アトピー性皮膚炎型の2つが多く、以降はこの2つの臨床型について解説する。
  1. 即時型食物アレルギーの有病率調査は、乳児が5~10%、学童以降が1.3~2.6%[1]程度と考えられ、全年齢を通して、わが国では推定1~2%程度の有病率であると考えられる。
  1. 原因食物は卵、牛乳、小麦が多い。
  1. 食物アレルギーの定義:<図表>
  1. 定義および臨床型分類:<図表>
  1. 主な原因食物と年齢別の主な原因食物:<図表>
 
診断: >詳細情報 
  1. 診断には問診、食物日誌を活用し、抗原特異的IgE抗体検査、皮膚テストなどを参考にするが、これらの検査は感度が高いが特異度は低く、最終的な診断は食物除去・負荷試験による。
  1. また、アトピー性皮膚炎治療ガイドラインに則したスキンケアや薬物療法を先に行っても症状が改善しない乳児に対して血液検査や皮膚テストを参考に疑われる食物の除去試験を1~2週間行い、症状の改善がみられた場合に疑い、食物経口負荷試験で診断することができる。ただし、特にリスクが高い例では食物経口負荷試験は段階的に行うことが推奨される。 エビデンス 
  1. 食物アレルギー診断のフローチャート(即時型症状):アルゴリズム
  1. 食物アレルギー診断のフローチャート(食物アレルギーの関与する乳児アトピー性皮膚炎):…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

初診時のスクリーニング検査例
  1. 初診時のスクリーニング検査
  1. 問診により測定項目を増減する、TARC (thymus and activation-regulated chemokine)は主に湿疹合併例で測定する。アトピー性皮膚炎において成人で700pg/mL以上、小児で760pg/mL以上が重症度中等症以上の目安となる。(メーカー添付文書)
○ 湿疹があれば1)を測定する。摂取歴がなければ5)~9)を測定することが望ましい。

追加情報ページへのリンク

 

リファレンス

img  1:  今井孝成. 学校給食において発症した食物アレルギーの全国調査. 日本小児科学会雑誌.110(11):1545-9, 2006.
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

食物アレルギー診断のフローチャート(食物アレルギーの関与する乳児アトピー性皮膚炎)
食物アレルギー診断のフローチャート(即時型症状)
原因食物決定後の管理
食物アレルギー即時症状の重症度評価
食物アレルギー重症度別フローチャート
鶏卵アレルギー自然歴
牛乳アレルギー自然歴
小麦アレルギー自然歴
食物日誌
食物アレルギーの定義
著者校正/監修レビュー済
2018/04/02


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