子宮体がん(初期) :I期 :トップ    
監修: 小西郁生 独立行政法人国立病院機構 京都医療センター
寺井義人 大阪医科大学 産婦人科学教室

概要

疾患のポイント:
  1. 子宮体がんとは、子宮内膜に発生した癌が増殖した疾患で、子宮内膜癌ともいう。
  1. 臨床病理学的特徴から、内膜癌は2種類(Ⅰ型とⅡ型)に分類される。
  1. Ⅰ型は若年から閉経前後に発症するタイプで、エストロゲンの持続的刺激が原因で内膜全体が肥厚し、その一部に癌化が発生するものである。病理組織学的には高分化型類内腺癌が多く、筋層浸潤も浅く、予後良好とされている。内膜癌はⅠ型が多く、内膜癌の8~9割を占めるとされている。
  1. Ⅱ型はエストロゲンに関係なく発生するものである。内膜癌の1~2割を占める。Ⅱ型に含まれる組織型は、類内膜腺癌低分化型、非類内膜腺癌(漿液性腺癌、明細胞腺癌、粘液性腺癌、移行上皮癌、未分化癌など)がある。特徴として閉経期以降に発症し、エストロゲンに依存しない。発見された時点で子宮筋層深く浸潤していることが多く、予後もⅠ型に比較し不良とされている。
  1. 閉経後および更年期の女性で不正性器出血を訴える場合、40歳以下でも月経不順、特に初経以来月経不順や肥満があり持続した不正性器出血を訴える場合などは、内膜の基質的病変を疑う必要がある。また、婦人科検診で内膜細胞診異常を指摘され、超音波で内膜肥厚を認める場合などに疑う。

診断: >詳細情報 
  1. 確定診断のための検査は、子宮内膜生検、子宮内膜掻爬(内膜生検で確定診断がつかない場合)、子宮鏡(病理検査で診断つかない場合)である。

ステージング合併症の確認(T、N、M因子の決定): >詳細情報 
  1. 日本産科婦人科学会(日産婦)においても1995 年に手術進行期が採用された。
  1. 2008 年 FIGO の新進行期が発表された。
  1. FIGO進行期分類(2008):<図表>

予後評価 >詳細情報 
  1. FIGO進行期分類(2008):<図表>
  1. 再発のリスク分類:

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

子宮体がんの診断のための検査例
  1. 通常、経腟超音波・内膜細胞診にて、悪性腫瘍のスクリーニングが行われる。
  1. 悪性が疑われる経腟超音波は、閉経期では5mm以上の内膜で、内膜が局所的な高輝度肥厚~全体的な肥厚を示している場合である。
  1. 有経女性は5mm未満の内膜でも悪性のことがあるため、不正性器出血を認めた場合は、妊娠を否定したうえで内膜の検査を行うことが必要である。
  1. 細胞診断学的スクリーニングとして子宮内膜細胞診を行い、確定診断として子宮内膜生検を行う。
○ 不正性器出血などの子宮体がんを疑う症状のある場合は1)~3)を行うが、スクリーニングとしては1)2)を行う。

追加情報ページへのリンク

薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

治療指針の図
再発のリスク分類
著者校正/監修レビュー済
2017/09/29