抗パーキンソン病薬(薬理) :トップ    

中原 保裕1) 『今日の臨床サポート』編集部2) 1)(有)ファーマシューティカルケア研究... 2)

概要

まとめ:
  1. パーキンソン病(PD)の治療として、L-ドパ(レボドパ)含有製剤、ドパミンアゴニスト、ドパミンアゴニスト:非麦角系、レボドパ賦活薬、抗コリン薬、モノアミン酸化酵素(MAO)阻害薬、カテコール-O-メチル基転換酵素(COMT)阻害薬、アデノシン受容体拮抗薬、ノルアドレナリン前駆物質、アマンタジンなどの薬剤が用いられる。
 
強剛・無動の治療:
  1. 初期のパーキンソン病の薬物治療の基本薬は、L-ドパとドパミンアゴニストである。通常、パーキンソン病治療ガイドラインのアルゴリズムに沿って行う。
  1. パーキンソン病治療ガイドラインのアルゴリズム:アルゴリズム
  1. L-ドパを長期投与することにより運動合併症が起きる。しかし、現在のところ、薬剤治療の開始を遅らせることによる利点は明らかではないばかりか、症状の進行を認めるとの研究がある。具体的には、長期予後を検討した研究では治療を遅らせたことによる死亡率の改善は認められていない。また、パーキンソン病の治療を診断後すぐに開始した群と、診断後平均18カ月経過観察してから薬物治療を開始した群と比較した研究の結果は、治療を遅らせた群では症状の悪化が進行したのに対して、すぐに開始した群では症状の悪化がみられなかった。
  1. 非高齢者で運動症状の改善の緊急性を認めず、精神症状、認知機能障害を呈していない場合は、ドパミンアゴニストで開始することが望ましい。そして、効果が不十分な場合はL-ドパを併用する。
  1. 高齢者、精神症状、認知機能障害のある場合など安全性に特に注意が必要な場合、あるいは運動症状改善の必要性が高い場合は、L-ドパで治療を開始する。
  1. 麦角系ドパミンアゴニストは心臓弁膜症を来すことがあり、原則としてドパミンアゴニストの第1選択薬とはしない。
  1. 薬剤の維持量は、問題症状(動作緩慢、すくみ足、歩行障害)などの改善を第一目標として漸増する。維持用量の決定は、通常は用量を一度は上げてみて、そのほうが症状が改善した場合はその用量で継続し、漸増しても症状が以前の用量時と…

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
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(詳細はこちらを参照)

PD患者初期(未治療患者)の治療のアルゴリズム
wearing offの治療アルゴリズム
生活に支障となるpeak-doseジスキネジアの治療アルゴリズム
幻覚・妄想の治療アルゴリズム
パーキンソン病薬 各治療薬の作用機序
著者校正/監修レビュー済
2016/04/22