脂質異常症治療薬(薬理) :トップ    

中原 保裕1) 『今日の臨床サポート』編集部2) 1)(有)ファーマシューティカルケア研究... 2)

概要

まとめ:
  1. 脂質異常症の治療薬は、大きくスタチン系、陰イオン交換樹脂(レジン)、小腸コレステロール吸収阻害薬、フィブラート系薬、ニコチン酸誘導体、プロブコール、EPA(イコサペント酸エチル)、PCSK9阻害薬に分類される。
  1. 一次予防では、まず生活習慣の改善(食事療法、運動療法、禁煙など)を3~6カ月行い、LDLコレステロール(C)の改善および他の危険因子の改善を試みる。それでもLDL-Cが目標値に達しない場合は、他のリスクも勘案したうえで(すなわち重症度を考えたうえで)薬物療法を選択する。高LDL-C血症治療の第1選択薬はスタチンだが、スタチンが使用しにくい状況(妊婦、妊娠の可能性がある女性、授乳中の女性、小児など)ではレジンやコレステロールトランスポーター阻害薬なども第1選択薬となる。
  1. 二次予防の場合(既に冠動脈疾患の既往のある患者)には生活習慣の改善を指導するとともに、スタチンを中心とした薬物療法を早急に開始する。
  1. LDL-Cに関しては、その値を最も下げるのが、スタチンである。次いで、中等量下げるのがレジン、小腸コレステロール吸収阻害薬である。少量下げるのが、フィブラート系薬、ニコチン酸誘導体、プロブコールである。
  1. TGに関しては、TGの値を最も下げるのがフィブラート系薬である。ついで、中等量下げるのがニコチン酸誘導体、少量下げるのがスタチン系、小腸コレステロール吸収阻害薬、EPAである。
  1. HDL-Cに関しては、その値を中等度上昇させるのが、フィブラート系薬である。次いで、スタチン、レジン、小腸コレステロール吸収阻害薬、ニコチン酸誘導体が少量上昇させる。プロブコールは逆に中等量下げることが知られている。
  1. LDL-Cのみ高い状態では、スタチンが第1選択となり、TGのみ高い場合にはフィブラートが第1選択となる。また、LDL-CとTGが共に高い場合には、スタチンが第1選択となる。
  1. それぞれの薬剤には、注意すべき副作用がある。…

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オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
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尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
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脂質異常症の治療薬の作用点
著者校正/監修レビュー済
2016/04/22