クッシング症候群 :トップ    
監修: 平田結喜緒 公益財団法人 兵庫県予防医学協会 健康ライフプラザ
田辺晶代 国立国際医療研究センター 糖尿病内分泌代謝科

概要

疾患のポイント:
  1. クッシング症候群とは、コルチゾール過剰産生により、満月様(円形)顔貌、野牛肩、中心性(腹部)肥満と四肢近位筋萎縮、皮膚菲薄化、赤色皮膚線条、皮下出血斑などの特徴的な身体所見(クッシング徴候)を呈する疾患群である。クッシング病、コルチゾール産生副腎皮質腫瘍や異所性ACTH産生腫瘍などが含まれる。 エビデンス 
  1. ACTH依存性とACTH非依存性に大別される。
  1. 本項ではACTH非依存性クッシング症候群(副腎性クッシング症候群)を中心に述べる。
 
診断: >詳細情報 
  1. クッシング症候群が疑われる場合、下記のアルゴリズムに添って診断する。
  1. コルチゾール基礎値は基準値内の場合があるため、コルチゾール日内変動の消失、低用量デキサメタゾン抑制試験でコルチゾールが基準値以下に抑制されないことを確認する。
  1. クッシング症候群診断のアルゴリズム:アルゴリズム
 
原因・部位の評価: >詳細情報 
  1. ポイント:
  1. ACTH-コルチゾール系の各種負荷試験、画像検査でクッシング症候群の原因を診断する。 エビデンス 
  1. 副腎性クッシング症候群:
ACTHが低値の場合に疑う。病型には副腎コルチゾール産生腺腫、副腎癌、ACTH非依存性大結節性副腎過形成などがあり、副腎CTやMRIを行い副腎病変を確認する。
  1. 副腎腺腫によるクッシング症候群の造影CT所見:<図表>

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

初診時の最低限の評価例
  1. ACTH、コルチゾールは日内変動があり、ストレスで増加するため、基礎値の採血は早朝空腹時、安静臥床で行う。
  1. クッシング症候群に特徴的な所見として好酸球減少、白血球増加(好中球増加)の有無を評価する。
  1. 糖尿病、脂質異常症、電解質異常などの合併症の評価を行う。
○ クッシング症候群を疑った場合は1)~6)の評価を行う。特に6)は大切である。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
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(詳細はこちらを参照)

クッシング症候群診断のアルゴリズム
副腎腺腫によるクッシング症候群の造影CT所見
著者校正/監修レビュー済
2018/05/23

改訂のポイント
  1. 一般社団法人日本内分泌学会.日本ステロイドホルモン学会.
厚生労働科学研究費補助金政策研究事業「副腎ホルモン産生異常に関する調査研究」班より.
「日本内分泌学会臨床重要課題 潜在性クッシング症候群(下垂体性と副腎)の診断基準の作成
「副腎性サブクリニカルクッシング症候群 新診断基準の作成と解説」 2017年
に基づき、診断基準の数値を改訂。