骨粗鬆症 :トップ    
監修: 平田結喜緒 公益財団法人 兵庫県予防医学協会 健康ライフプラザ
竹内靖博 虎の門病院

概要

疾患のポイント:
  1. 骨粗鬆症とは、骨に含まれるカルシウムの減少や骨の微細構造の全身的な異常を特徴とし、骨の脆弱性が増え骨折の危険性が高まった状態である。特に閉経後の女性に多く、病気の初期では無症状であるが、進行すると胸腰椎骨折・大腿骨近位部骨折などを合併し、腰痛や腰が曲がるなどの姿勢異常、寝たきりなどの状態を来すことがある。なお、特定の疾患を原因とする場合は続発性骨粗鬆症として、その原因疾患の診断が重要となる。
 
スクリーニング:
  1. 骨粗鬆症は、腰椎のDXAで評価した場合、40歳以上の男性の3.4%、また40歳以上の女性の19.2%に認められる状態である。以下を認める場合には骨粗鬆症の存在を想定して骨密度の評価が必要である。また、骨粗鬆症検診の対象者は40歳以降の女性で5歳刻みに節目に健康増進法に基づいて各市町村で実施されている。
  1. 75歳以上の女性
  1. 70歳以上の男性でやせ体型や骨折リスク因子を有する場合
  1. 閉経後女性や50歳以上の男性で、骨折リスク因子を複数有する場合
  1. ステロイド内服中の患者
  1. 骨折リスクには、骨密度低下、年齢(高齢)、性(女性)、に加えて既往骨折、脆弱性骨折の家族歴、喫煙、飲酒、やせ(BMI低値)、ステロイド薬内服、関節リウマチや続発性骨粗鬆症の原因疾患の合併などがある。
 
診断:
  1. ポイント:
  1. 骨粗鬆症の診断は、骨脆弱性の疑われる患者において画像検査で骨密度を評価し、日本骨代謝学会あるいはWHOにより策定された診断基準に従って行う。
  1. 日本骨代謝学会アプローチ:
  1. 胸腰椎圧迫骨折の有無を単純X線像で評価し、また、骨密度(骨塩量)をDXA法などの画像診断により評価した結果、以下の基準を認める場合に骨粗鬆症の診断となる。なお、骨密度の測定方法はDXA法が標準である。
  1. 1:骨折を認めない場合で、骨密度が若年成人平均値(YAM値)の70%以下またはTスコア-2.5以下を認める場合
  1. 2:大腿骨近位部骨折または胸腰椎圧迫骨折を認め、癌の骨転移、多発性骨髄腫などの骨粗鬆症以外の原因疾患が除外された場合
  1. 3:肋骨、骨…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

診断のための評価例
  1. ポイント:
  1. 胸腰椎圧迫骨折の有無を単純X線像で評価し、また、骨密度(骨塩量)をDXA法などの画像検査により評価した結果、上述の基準を認める場合に骨粗鬆症の診断となる。なお骨密度の測定方法は、DXA法が標準である。
  1. 骨折の評価:
  1. 胸腰椎圧迫骨折の2/3は症状に乏しいため、骨粗鬆症を疑う場合は、原則として全例で胸椎と腰椎の評価を行う。
  1. 骨密度測定:
  1. 骨密度測定に関してはDXA法が標準である。なお、QUS法は厳密には骨密度測定ではなく、超音波の伝導度により骨の力学的特性を測定する手法である。
  1. 大腿骨近位部骨折または胸腰椎圧迫骨折を認める患者では、診断のためには必ずしも骨密度測定は必要としない。
○ 骨粗鬆症を疑う場合は、原則として全例で1)を実施する。また、同時に、可能な限り骨密度検査である2)3)を実施する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

診断アルゴリズム
骨粗鬆症薬物治療開始基準
骨代謝マーカーを用いた骨粗鬆症治療判定のフローチャート
わが国のステロイド性骨粗鬆症の管理と治療のガイドライン(2014年度版)
臨床的骨折リスク因子と10年間骨粗鬆症性骨折・大腿骨近位部骨折の確率
骨粗鬆症治療薬の有効性グレード一覧
著者校正済:2018/07/23
現在監修レビュー中

改訂のポイント:
  1. 骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2015年版
に基づき確認を行った(これに基づく内容に変更点はありません)。
本ガイドライン発行後に承認された薬剤に関する記述を追加した。


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