皮膚筋炎、多発性筋炎

著者: 山下裕之 国立国際医療研究センター 膠原病科

監修: 金子礼志 国立国際医療研究センター 膠原病科

著者校正済:2020/03/12
現在監修レビュー中


概要・推奨  

  1. 多発性筋炎(PM)・皮膚筋炎(DM)の診断基準として、Bohan & Peterの分類、または厚生省の診断基準を用いることが推奨される(推奨度2)。
  1. 多発性筋炎(PM)・皮膚筋炎(DM)の病像は多様で、その病型分類は治療法の選択、予後の推定に有用である(推奨度1)。
  1. 筋炎の診断に筋電図・筋生検・筋MRIが有用であるため、筋炎の確定診断のためにこれらの検査を行うことが推奨される(推奨度2)。
  1. 封入体筋炎(IBM)は初期診断で見逃されることがあり、治療抵抗性であるため、多発性筋炎の一鑑別疾患として念頭に置くことが推奨される(推奨度2)。
  1. 特徴的な皮疹を認めた場合、皮膚筋炎を鑑別に挙げることが強く推奨される。なお、日光過敏性皮疹との鑑別が必要である(推奨度1)。
  1. 多発性筋炎および皮膚筋炎は悪性腫瘍合併の可能性が通常より高く、筋炎発症時および発症後において悪性腫瘍検索を行うことが推奨される。また、悪性腫瘍合併筋炎は原発性筋炎と異なる点が多く、治療方針が異なり、基本的に悪性腫瘍の治療が優先されるため、それが疑われた場合は抗TIF1-γ抗体の測定も推奨される(推奨度2)。
  1. 抗ARS抗体(抗Jo-Ⅰ抗体など)、抗SRP抗体、抗TIF1-γ抗体などの筋炎特異抗体は特発性炎症性筋炎の臨床的診断、分類、予後予測因子にとって有用なマーカーであり、その測定が強く推奨される(推奨度1)。
  1. エキスパート間でのコンセンサスにより、筋炎治療として、副腎皮質ステロイドの投与が推奨される(推奨度2)。
  1. 間質性肺炎がなければ、筋炎の治療として免疫抑制薬メトトレキサート(MTX)7.5~15mg/週を併用することがある(推奨度2)。
  1. 間質性肺炎を合併する筋炎に対して、免疫抑制薬としてアザチオプリン(AZP;イムラン)を用いることがある(推奨度2)。
  1. ステロイド治療抵抗性の難治性筋炎・再発性筋炎においてγグロブリン大量療法(IVIG)の有効性が報告されており、副作用も少なく有効な治療法として期待される(推奨度1)。
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行った(変更なし)。


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