今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 村中清春 諏訪中央病院 リウマチ膠原病内科/感染症科

監修: 上原由紀 藤田医科大学医学部感染症科

著者校正/監修レビュー済:2023/09/13
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行い、壊死性筋膜炎の病期・病型分類について図表を追加し解説した。
  1. 壊死性筋膜炎はどの病期、どの病型の議論をしているのか意識する必要がある。
  1. 病期は早期(Stage1)、中期(Stage2)、晩期(Stage3)に分けることができる。初期には目立った所見がなく、中期に水疱、皮膚波動、皮膚硬結を認め、晩期には血性水疱、皮膚知覚鈍麻、握雪感、皮膚黒色変化に至る(Wong CH, et al. Curr Opin Infect Dis. 2005 Apr;18(2):101-6.)。
  1. 病型は混合感染によるType1とA群β溶連菌などの単一菌によるType2に分類される。Type1を糖尿病などの基礎疾患を有する患者の複数菌による感染症、Type2をA群β溶連菌などによる単一菌による感染症によるものと分類することが多い。Vibrio vulnificus Aeromonas hydrophila などの海水・淡水曝露が診断の手がかりになる微生物によるものを別型とするものや、ガス産生の有無で分類することもある。早期診断のためにはType2、いわゆる「人食いバクテリア」として知られる極めて急速な進行を遂げる病型を意識することが重要である。

概要・推奨   

  1. A群溶連菌(group A streptococcus:GAS)による壊死性筋膜炎の血液培養陽性は60%であり、起因菌同定に有用である。抗菌薬投与前に2セット採取することが望ましい[1](推奨度1、G)
  1. 壊死性筋膜炎を疑ったら早期に皮膚切開し、筋膜所見を観察することが強く推奨される。同時に筋膜を約1cm角に切り取り、その一部を病理検査に提出する。筋膜の壊死が認められれば診断となる(推奨度1、G)
  1. 滲出液のグラム染色、深部の貯留液や壊死組織の培養を推奨する(推奨度2、G)
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  1. 画像で壊死性筋膜炎を診断することはできない。しかし、Clostridium 属などのガス産生菌の場合は、画像上ガス産生が指摘できれば診断の補助となるため推奨される。しかし、異常所見がなくても壊死性筋膜炎の否定にはならない[1](推奨度2、G)
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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光および日本医科大学多摩永山病院 副薬剤部長 林太祐による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、 著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
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著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
村中清春 : 特に申告事項無し[2023年]
監修:上原由紀 : 特に申告事項無し[2023年]

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