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図表
- 不安定狭心症で入院した患者の冠動脈造影所...
- Braunwaldの不安定狭心症の分類
- 急性冠症候群の分類
- 急性冠症候群発症患者の発症前と発生直後の...
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- 不安定狭心症の分類(Braunwald,...
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評価・治療例(詳細)
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概要・推奨
疾患のポイント:- 不安定狭心症という総称は、そもそも安定狭心症に対応する呼称としてつけられた疾患であるが、病因、病態、重症度が多岐にわたる疾患群である。
- 最も確立された2000年のBraunwald分類では、臨床症状の重症度と発症時の臨床所見に、心電図のST-T変化の有無、薬物反応、トロポニン上昇の有無をもとに10亜型を有する。
- Braunwaldの不安定狭心症の分類:<図表>
- しかし、この分類は臨床的にあまりに複雑すぎるため、現場専門医のコンセンサスとしては、①急性冠症候群(ACS)を発症し、②心筋梗塞への発展を逃れた疾患群――として扱っている。
- 2012年の欧米のガイドラインでは、心電図のST上昇が認められなくても、トロポニンT(もしくはI)が上昇すれば、非ST上昇型心筋梗塞と分類することとなった。事実上、急性心筋梗塞の範囲が広くなり、従来なら不安定狭心症に分類されていた症例で、心筋梗塞の定義に含まれる症例が増えることになり、複雑であった疾患分類を明確にしてくれるだろう。
- 不安定狭心症の胸部症状の特徴は、①最近の突然発症、②労作で誘発(休むと改善。休んでいるときや安静時も出現する場合はハイリスク)、③再現性のある症状を繰り返す――ことであり、冠危険因子を含め入念にアナムネーゼを取得する。
診断: >詳細情報 - 必須検査:
- 心電図12誘導
- 胸部X線
- 採血(血算、トロポニン、生化学検査 特にCPK, AST, LDH, Crは必須)
- *重要なのは、これらの検査がすべて正常であっても、不安定狭心症は否定できないこと。
- 入院および緊急カテーテル検査が必要になる場合もあるので、早期の循環器専門医への紹介が望ましい。
治療: >詳細情報 - 症状が持続するならニトログリセリン舌下、抗血小板・抗凝固剤を投与(アスピリン、クロピドグレルのローディング量、ヘパリン:ただし紹介先の循環器専門医に確認すること)
専門医紹介のタイミング: >詳細情報 - 専門医への紹介は何より先に行うべきであり、不安定狭心症を疑った時点で速やかに行う…
検査・処方例
※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。
■不安定狭心症を疑ったときに行う検査例
- 不安定狭心症の鑑別診断のために、アナムネーゼの聴取と心電図、胸部X線をただちに行う。仮に検査に異常がなくても不安定狭心症を除外することができない。
- アナムネーゼの聴取において、胸痛の性状や特徴をいかにうまく聞き出すかにかかっている。心機能の評価は短期リスク評価に不可欠である。
- 不安定狭心症と非ST上昇型心筋梗塞の鑑別には、心筋逸脱酵素の判定が必須である。
- また、その後の侵襲検査の是非を考える意味で、腎機能の判定は早期から必要である。
○ 症状、鑑別疾患に基づき、下記の検査を考慮する。
疾患のポイント:
- 不安定狭心症という総称は、そもそも安定狭心症に対応する呼称としてつけられた疾患であるが、病因、病態、重症度が多岐にわたる疾患群である。
- 最も確立された2000年のBraunwald分類では、臨床症状の重症度と発症時の臨床所見に、心電図のST-T変化の有無、薬物反応、トロポニン上昇の有無をもとに10亜型を有する。
- Braunwaldの不安定狭心症の分類:<図表>
- しかし、この分類は臨床的にあまりに複雑すぎるため、現場専門医のコンセンサスとしては、①急性冠症候群(ACS)を発症し、②心筋梗塞への発展を逃れた疾患群――として扱っている。
- 2012年の欧米のガイドラインでは、心電図のST上昇が認められなくても、トロポニンT(もしくはI)が上昇すれば、非ST上昇型心筋梗塞と分類することとなった。事実上、急性心筋梗塞の範囲が広くなり、従来なら不安定狭心症に分類されていた症例で、心筋梗塞の定義に含まれる症例が増えることになり、複雑であった疾患分類を明確にしてくれるだろう。
- 不安定狭心症の胸部症状の特徴は、①最近の突然発症、②労作で誘発(休むと改善。休んでいるときや安静時も出現する場合はハイリスク)、③再現性のある症状を繰り返す――ことであり、冠危険因子を含め入念にアナムネーゼを取得する。
診断: >詳細情報
- 必須検査:
- 心電図12誘導
- 胸部X線
- 採血(血算、トロポニン、生化学検査 特にCPK, AST, LDH, Crは必須)
- *重要なのは、これらの検査がすべて正常であっても、不安定狭心症は否定できないこと。
- 入院および緊急カテーテル検査が必要になる場合もあるので、早期の循環器専門医への紹介が望ましい。
治療: >詳細情報
- 症状が持続するならニトログリセリン舌下、抗血小板・抗凝固剤を投与(アスピリン、クロピドグレルのローディング量、ヘパリン:ただし紹介先の循環器専門医に確認すること)
専門医紹介のタイミング: >詳細情報
- 専門医への紹介は何より先に行うべきであり、不安定狭心症を疑った時点で速やかに行う…
■不安定狭心症を疑ったときに行う検査例
■
不安定狭心症を疑ったときに行う検査例
- 不安定狭心症の鑑別診断のために、アナムネーゼの聴取と心電図、胸部X線をただちに行う。仮に検査に異常がなくても不安定狭心症を除外することができない。
- アナムネーゼの聴取において、胸痛の性状や特徴をいかにうまく聞き出すかにかかっている。心機能の評価は短期リスク評価に不可欠である。
- 不安定狭心症と非ST上昇型心筋梗塞の鑑別には、心筋逸脱酵素の判定が必須である。
- また、その後の侵襲検査の是非を考える意味で、腎機能の判定は早期から必要である。
○ 症状、鑑別疾患に基づき、下記の検査を考慮する。
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
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※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)
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すべての医療従事者の皆様に敬意を表します。
人々の健康を守っていただき、ありがとうございます。
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