骨髄炎 :トップ    
監修: 大曲貴夫 国立国際医療研究センター
河村一郎 大阪国際がんセンター 感染症内科

概要

疾患のポイント:
  1. 骨髄炎とは、細菌などが骨髄に感染したことにより起きる感染症である。血行性のほか、外傷や周囲の組織などから直接感染することがある。
  1. 骨髄炎は骨の生理的・解剖的特徴により抗菌薬による治癒が難しい疾患の1つである。十分な治療を行っても再燃するリスクはあり得る。
 
診断: >詳細情報 
  1. ポイント:
  1. 診断は病歴、身体診察、検査所見(培養、画像検査など)に基づく臨床診断である。なかでも、培養検査(血液培養、骨生検の培養など)による原因菌の同定は、診断と治療の両面で重要である。
  1. 特に骨生検は病原菌の評価にも、診断にも有用な評価である。
  1. 起因菌の評価: 
  1. 起因菌の評価には、骨生検の培養の結果が最も信頼度が高い(約90%で陽性)。また、骨生検組織の培養による検出菌とその周囲の組織など骨以外の検出菌は必ずしも一致しないことが知られているため、周囲の組織の培養結果を信頼して治療を開始してはいけない。
  1. 培養提出時は好気性菌・嫌気性菌、抗酸菌、真菌の確認を行う。血液培養は治療開始前に少なくとも2セットは採取する。
  1. もし、画像検査にて骨髄炎と一致する所見を認めた場合で、血液培養より骨髄炎の起因菌となりうる菌が検出された場合は、その検出菌を原因菌として治療を開始してよい。
  1. 画像評価:
  1. MRIは、特に足・踵、椎骨病変の評価に対して、感度・特異度に優れ、画像検査の中で有用な評価方法である(感度90% 、特異度 82.5%)。なお、MRIによる評価が困難な場合は、CT検査などの検査を検討する。
  1. 病理検査:
  1. 腫瘍、骨転移:Ewing肉腫、骨肉腫、悪性腫瘍の転移との鑑別のため、骨生検時に病理組織を提出する。病理組織では、炎症性滲出液に隣接する広大な骨吸収と骨壊死性を認める。
  1. 脛骨の骨髄炎のMRI T2強調画像:<図表>
  1. 右第4趾骨髄炎の単純X線像:<図表>
  1. 左第2趾骨髄炎のFDG-PET像:<図表>
 
重症度・予後評価: >詳細情報 

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

骨髄炎診断のための培養検査例
  1. 培養検査(血液培養、骨生検の培養など)による原因菌の同定は診断と治療の両面で重要である。
  1. 培養提出時は好気性菌・嫌気性菌、抗酸菌、真菌の確認を行う。血液培養は治療開始前に少なくとも2セットは採取する。
○ 骨髄炎を疑う場合、下記を病態に合わせて適宜行う。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

脛骨の骨髄炎のMRI T2強調画像
右第4趾骨髄炎の単純X線像
左第2趾骨髄炎のFDG-PET像
著者校正/監修レビュー済
2016/04/22


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