鼻腔異物 ・耳異物 :トップ    
監修: 林寛之 福井大学医学部附属病院
瀬良誠 福井県立病院 救命救急センター

概要

疾患のポイント:
  1. 鼻腔、耳異物は受診年齢が1~6歳と低い場合が多く、無症状で受診することが多いため、強く疑うことが診断に繋がる。
  1. 慢性の片側性の悪臭の膿性鼻汁、説明のつかない痛み、抗菌薬を繰り返し使用しないといけない場合などでは異物を考慮する。
 
診断: >詳細情報 
  1. 直視下、内視鏡、耳鏡、鼻鏡にて、しっかりと異物を確認することで診断となる。場合によりX線写真で形状、個数、部位を確認する。
 
重症度・予後 >詳細情報 
  1. 耳異物の合併症として、鼓膜穿孔、耳小骨の破壊などが疑われた場合は聴力検査やX線写真、CTなどを確認する。
  1. 鼻異物の合併症としては、局所外傷、感染、出血、潰瘍、副鼻腔炎、眼窩蜂巣炎、誤嚥などがある。
 
緊急対応: >詳細情報 
  1. 緊急を要する異物としてはボタン電池、磁石(2個以上)がある。
 
鼻異物の治療: >詳細情報 
  1. 鼻異物では下鼻甲介の下、上鼻腔の中鼻甲介の前方に多い。鼻異物のほとんどは外来での除去が可能である。 エビデンス 
  1. 除去のポイントは直視下に異物をしっかり確認すること、異物の形状や性状から除去するために適切な器具を選択することである。鼻異物の除去法の1つにpositive pressure techniqueがある。成功率は70~100%とばらつきがあるが、代表的かつお勧めな方法としてはマジックキスがある。具体的な方法は、母親または信頼できる大人が、「これから大きなキスをするからね」となどと患児に説明した後で、異物がないほうの鼻の穴を指で閉じ、子どもの口を開けさせ人工呼吸の要領で息を吹き込むというものである。別の方法は、異物が詰まっていない健側の鼻から酸素10~15L/分で流し込む方法である。酸素の代用として生食(7~10ml)を用いてもよい。  エビデンス 

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

合併症評価例
  1. 通常は検査を必要としない。
  1. 合併症が疑われる場合に必要に応じて検査を追加する。
○ 感染が疑われる場合は1)、2)、出血や挫創では3)、4)、鼓膜穿孔や耳小骨の破壊では5)や6)を追加する。

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  • 鼻腔異物 ・耳異物に関する詳細情報
  • 鼻腔異物 ・耳異物に関する評価・治療例(詳細) (1件)
  • 鼻腔異物 ・耳異物に関するエビデンス・解説 (4件)
  • 鼻腔異物 ・耳異物に関する画像 (9件)
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
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鼻腔異物の診断・治療アルゴリズム
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著者校正/監修レビュー済
2016/08/19