遅発性ジスキネジア :トップ    
監修: 高橋裕秀 みどり野リハビリテーション病院
冨山誠彦 青森県立中央病院 脳神経センター 神経内科

概要

疾患のポイント:
  1. 遅発性ジスキネジア(tardive dyskinesia、TD)とは、抗精神病薬に関連して、ゆっくりあるいは遅れて発症する不随意運動のことであり、難治となることが多い。ジスキネジアばかりでなく、振戦、アカシジアやジストニアを呈する症例もあり、これらを総称してtardive syndromeとも呼ばれる。 エビデンス 
  1. 典型的なTDは反復する、無目的の不随意運動であり、舌を突き出す、顔をしかめる、口唇をすぼませる、舌鼓をうつ、など口~舌~顔面に多いが、体幹、四肢筋にもみられる。
  1. TDは情動的な興奮やストレスで増強する。TDがみられる部位を随意的に動かすことで軽快し、睡眠中は消失する。

診断: >詳細情報 
  1. TDの診断基準(DSM−V)に基づき診断を進める。
  1. TDは舌、顔面、口周囲(ときに咽頭、四肢筋、横隔膜や体幹筋にもみられる)の少なくとも数週間持続するアテトーゼ、あるいは舞踏運動様の不随意運動である。
  1. 抗精神病薬を少なくとも数カ月間使用している。
  1. 高齢者の場合には、TDはより短い治療期間でも生じてくることがある。
  1. TD類似の不随意運動が、抗精神病薬の中断あるいは変更・減量の際に生じることがあり、離脱緊急ジスキネジアと呼ばれる。離脱緊急ジスキネジアは短期間に収束する。
  1. 診断は、上述の特徴的な継続的な動きに加え、抗精神病薬などのドパミン遮断作用のある薬剤の服用歴が確認できること(病歴・診察のポイント: >詳細情報 )、そしてかつジスキネジアを起こす他の疾患を除外できること(鑑別疾患: 鑑別疾患 )である。

重症度・予後: >詳細情報 
  1. TDは早期発見・早期対応が難治化と遷延化を防ぐ。
  1. TDの重症度評価法には、異常不随意運動評価尺度(Abnormal Involuntary Movement Scale 、AIMS)が広く用いられている。
 
治療: …

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

TD診断に必要な検査
  1. ジスキネジアを来す疾患を除外する。
○ ジスキネジアをみた場合、必要に応じて1)~8)を行う

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
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TD治療アルゴリズム
著者校正/監修レビュー済
2017/03/31