孤立性肺結節 :トップ    
監修: 金城紀与史 沖縄県立中部病院
喜舎場朝雄 沖縄県立中部病院 呼吸器内科

概要

所見のまとめ:
  1. 孤立性肺結節とは、X線検査などによりみられる大きさ約5~30mm程度の単発性の辺縁明瞭なほぼ円形な陰影のことをいう。
  1. 孤立性肺結節の定義は、直径3cm以下。周囲が正常肺に囲まれる。無気肺、胸水、肺門リンパ節腫脹を伴わない状態である。
 
専門医相談のタイミング: >詳細情報 
  1. 胸部CTを撮影し、結節の大きさが3cm以上であったり、陰影の辺縁が不整であったりして悪性疾患を強く疑う所見を認める場合には速やかに呼吸器内科医師に相談する。血痰や呼吸困難、胸痛などの局所症状または発熱などの全身性疾患を示唆する症状を伴う場合にも呼吸器疾患以外の可能性も含めて専門医に相談する。
 
診断へのアプローチ:(診察: >詳細情報 )
  1. 喫煙歴、がんの家族歴を確認することは大事である。
  1. 過去の胸部単純X線写真があれば必ず比較する。2年間安定していれば、ほぼ悪性は否定できる。
  1. 肺がんの危険因子が多い患者では無症状でも胸部CTなど詳細な陰影の質的な評価と単純X線写真でとらえられないその他の異常所見の確認もする。一方、肺がんの危険因子の乏しい患者での3cm以下の石灰化を伴う結節影は良性のことが多い。また、迅速に出現した結節影は円形肺炎を考える。 エビデンス   エビデンス   エビデンス 
  1. 55歳〜80歳の30 Pack-year以上の喫煙歴があり禁煙して15年以内の患者には毎年胸部CTでがんのスクリーニングをする利益がある。
 
臨床のポイント:
  1. X線やCTにより、偶発的に発見される孤立性肺結節は多い。
  1. 肺がんか否かが最も重要な鑑別となる。年齢・リスク因子・結節影の大きさや特徴・経時的変化の有無により悪性の可能性が変わるので、一律な対応はできない。
  1. 悪性の可能性が高ければ摘出術を考え、低ければ画像検査による経過観察が勧められる。

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

初診時の必須の検査
  1. 肺がんの危険因子のない患者
○ 1)により結節の大きさを確認する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
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尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
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(詳細はこちらを参照)

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著者校正/監修レビュー済
2016/08/05