不眠 :トップ    
監修: 野口善令 名古屋第二赤十字病院
尾田琢也 福岡赤十字病院

概要

症状のポイント: >詳細情報 
  1. 不眠症とは、十分な睡眠環境が整っているにもかかわらず、睡眠の質や維持に関する問題のため日中の機能的な障害が生じた状態である。
  1. プライマリ・ケア医を受診する患者の32.6%を占める、頻度の高い症状である。全年齢でみられるが、高齢女性に多い。
  1. 不眠症の診断基準(ICSD-2)は以下の通りである。
  1. 睡眠の質や維持に関する訴えがある。(入眠困難、中途覚醒、早朝覚醒)
  1. 十分な睡眠環境が整っている。
  1. 以下の日中の機能障害が最低1つみられる。
  1. 倦怠感
  1. 注意力・集中力・記憶力の低下
  1. 社会的機能の低下
  1. 気分の障害あるいは焦燥感
  1. 日中の眠気
  1. 活気の低下
  1. 仕事中・運転中のミスや事故の危険
  1. 睡眠不足に伴う緊張・頭痛・消化器症状
  1. 睡眠に関する不安
  1. 不眠症は、①入眠困難、②中途覚醒、③早朝覚醒――の3つのタイプに大別される。
  1. 十分な睡眠がとれているにもかかわらず、睡眠が不十分だと感じ、不眠を訴える患者もいる。
 
緊急時の対応: >詳細情報 
  1. 不眠を主訴とする疾患で、緊急の対応が必要な診断として希死念慮を伴う、 うつ病 が存在する。それぞれ診断、症状に従い治療を行う。
 
入院の決定: >詳細情報 
  1. 重症のうつ病の診断がつく患者、希死念慮がある患者などには入院を考慮する。
 
原因疾患診断へのアプローチ:(診察 >…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

症状・診断的治療
  1. 睡眠衛生の改善
  1. 睡眠を障害する薬剤・カフェインの中止
  1. 定期的な中等度の運動
  1. 認知行動療法
  1. 薬物療法を行う場合は、ベンゾジアゼピン系睡眠導入薬や非ベンゾジアゼピン系睡眠導入薬、ラメルテオン、スボレキサントを選択する。
  1. わが国で使用されている睡眠薬:<図表>
  1. 不眠症のタイプによる睡眠薬・抗不安薬の選び方(表):<図表>
  1. うつ病の場合は、抗うつ薬を選択する。
○ 不眠症では、下記を症状・病態に合わせて適宜用いる。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

不眠症のタイプによる睡眠薬・抗不安薬の選び方
エプワース眠気尺度
JESSTM(Japanese version of the Epworth Sleepiness Scale) ESS日本語版
わが国で使用されている睡眠薬
不眠症のタイプによる睡眠薬・抗不安薬の選び方(表)
著者校正/監修レビュー済
2018/04/18

改訂のポイント:
  1. 日本神経治療学会治療方針作成委員会編:標準的神経治療:不眠・過眠と概日リズム障害.神経治療,2016;33:575-609.
  1. 三島和夫(厚生労働科学研究・障害者対策総合研究事業「睡眠薬の適正使用及び減量・中止のための診療ガイドラインに関する研究班」および日本睡眠学会・睡眠薬使用ガイドライン作成ワーキンググループ):睡眠薬の適正な使用と休薬のための診療ガイドライン-出口を見据えた不眠医療マニュアル-、2013
に基づき、情報を改訂。


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