今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 末木博彦 学校法人昭和大学 名誉教授

監修: 戸倉新樹 掛川市・袋井市病院企業団立 中東遠総合医療センター 参与/浜松医科大学 名誉教授

著者校正/監修レビュー済:2024/12/25
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 『下腿潰瘍・下肢静脈瘤診療ガイドライン(第3版)』を参照に、下記の点を加筆・修正した。
  1. 本ガイドラインでは、透明性を高めるために世界標準のGrading of Recommendations, Assessment, Development and Evaluation(GRADE)アプローチに基づき、エビデンスの強さと推奨度が示され、各clinical questionについてシステマティックレビューの詳細が追加された。診療概要に大きな変更はないが、診断・治療の重要な点についてより詳細な解説が追加された。
  1. 本稿においても重要な点の詳細について解説を加筆した。
  1. 血管内塞栓術について加筆した。

概要・推奨   

  1. 下腿潰瘍の80%は静脈うっ滞による。
  1. 評価に際しては、患者に下肢を露出してもらい、立位において静脈拡張や静脈瘤の有無を詳細に観察する。
  1. 治療法には圧迫療法と抗潰瘍外用療法がある。
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病態・疫学・診察 

疫学情報・病態  
  1. 参考文献:[1]
  1. 「下腿潰瘍」とは種々の原因により下腿に生ずる難治性潰瘍の総称である。患者の80%以上は静脈うっ滞に起因するため、狭義の「下腿潰瘍」はこの病態を指すことが多い。
  1. 静脈性潰瘍は下腿内側下1/3に好発し、比較的浅い潰瘍で虫食い状になりやすく、壊死物質は少なく、周囲にうっ滞性皮膚炎と色素沈着を伴いやすいという特徴がある。
  1. 皮膚潰瘍を生じやすい下腿の解剖・生理学的特性として、外傷や物理的刺激を受けやすいこと、動脈の交感神経支配が強く皮膚血流量が少ないこと、重力によるうっ滞や血栓を生じやすいことが挙げられる。
  1. 静脈うっ滞以外の病態として、動脈性血行障害、リンパ管循環障害、膠原病・膠原病類縁疾患・血管炎、異常蛋白血症、感染症、皮膚悪性腫瘍などがある。
  1. 椅子に座る生活習慣、運動量減少による静脈のポンプ機能低下、食事の欧米化による血栓・塞栓の頻度増加により下腿潰瘍は増加傾向にある。
  1. 2005年のわが国における疫学調査によれば40歳以上の調査対象者9,123人(平均年齢62.4歳)のうち8.6%(男性3.8%、女性11.3%)に下肢静脈瘤が認められた。
  1. 下肢静脈瘤は表在静脈の弁不全により静脈血が下腿に向かって逆流するために生ずる一次性と、血栓後症候群(postthrombotic syndrome)として生ずることが多い二次性がある。
問診・診察のポイント  
 
 
  1. 下腿潰瘍の原因は多岐にわたるため、現病歴・既往歴を中心に丁寧に問診する。

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オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光および日本医科大学多摩永山病院 副薬剤部長 林太祐による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
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尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
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(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
末木博彦 : 特に申告事項無し[2024年]
監修:戸倉新樹 : 講演料(サノフィ(株),日本イーライリリー(株),アッヴィ合同会社,協和キリン(株))[2024年]

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