今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 小笠原定久 千葉大学医学部附属病院 消化器内科

著者: 加藤直也 千葉大学医学部附属病院 消化器内科

監修: 持田智 埼玉医科大学 消化器内科・肝臓内科

著者校正済:2023/10/11
現在監修レビュー中
参考ガイドライン:
  1. 日本肝臓学会編:肝癌診療ガイドライン 2021年版 (2023年5月30日改訂)
  1. 日本肝臓学会編:肝癌肝癌診療マニュアル 第4版
  1. 厚生労働省:最適使用推進ガイドラインデュルバルマブ(遺伝子組換え)~肝細胞癌~ 令和4年 12 月
  1. Systemic Therapy for Advanced Hepatocellular Carcinoma: ASCO Guideline (J Clin Oncol. 2020 Dec 20;38(36):4317-4345).
  1. Updated treatment recommendations for hepatocellular carcinoma (HCC) from the ESMO Clinical Practice Guidelines (Ann Oncol. 2021 Jun;32(6):801-805).
  1. Trial Design and Endpoints in Hepatocellular Carcinoma: AASLD Consensus Conference (Hepatology. 2021 Jan;73 Suppl 1:158-191).
  1. Systemic treatment of hepatocellular carcinoma. An EASL position paper (J. Hepatol. 2021)
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行い、以下について追記した。
  1. 薬物治療選択(1次治療):
    ・薬物療法の1次治療として複合免疫療法であるアテゾリズマブ/ベバシズマブ併用療法(テセントリク®/アバスチン®併用療法)、またはデュルバルマブ/トレメリムマブ併用療法(イミフィンジ®/イジュド®)が標準治療として確立されている(推奨度1)。なお、デュルバルマブ/トレメリムマブ併用療法は、HYMALAYA試験において、ソラフェニブを対照薬として全生存期間を有意に延長することを示すことに成功した(Abou-Alfa GK, et al. NEJM. Evid 2022;1(8))。
    ・複合免疫療法が適応とならない場合、ソラフェニブ(ネクサバール®)、レンバチニブ(レンビマ®)、またはデュルバルマブ単剤療法が治療選択肢となる。なお、デュルバルマブ単剤療法はHYMALAYA試験において、ソラフェニブと予後延長効果が同等であること(全生存期間をエンドポイントとして非劣性)が有意に延長することが示された(Abou-Alfa GK, et al. NEJM. Evid 2022;1(8))。
  1. 薬物治療選択(2次治療以降):
    ・1次治療として用いたアテゾリズマブ/ベバシズマブ併用療法、またはデュルバルマブ/トレメリムマブ併用療法が不応・不耐後の2次治療として、1次治療として使用しなかった他の複合免疫療法、デュルバルマブ単剤療法、ソラフェニブ、レンバチニブ、レゴラフェニブ(スチバーガ®)、ラムシルマブ(サイラムザ®)、およびカボザンチニブ(カボメティクス®)が治療選択肢となる。
  1. 薬物治療選択における注意事項:
    ・免疫療法を開始する際には、自己免疫性疾患等のスクリーニング、および免疫関連有害事象のリスク評価を行う。
    ・ベバシズマブには出血のリスクがあることから、投与前に食道・胃静脈瘤の評価を行うことが推奨されている。
  1. また、肝癌診療ガイドライン 2021年版において2023年5月30日に変更された「薬剤療法アルゴリズム」を追加した。

概要・推奨   

【薬物治療の適応】
  1. 肝切除、局所療法(ラジオ波焼灼療法、またはマイクロ波焼灼療法)、および肝動脈化学塞栓術(TACE)の適応とならない、Child-Pugh Aの症例において薬物療法が推奨されている(推奨度1)
  1. 薬物療法の主な治療対象は、「脈管浸潤、または肝外転移を有する症例」、および「腫瘍が肝臓内に限局するが、TACEの有効性が期待できない症例」である。
【薬物治療開始における注意事項1:薬物治療開始時点の肝機能について】
  1. すべての薬剤の第III相試験はいずれもChild-Pugh Aを対象としており、Child-Pugh Bに対するエビデンスは確立されていないことに留意する必要がある。
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  1. 薬物療法の1次治療として複合免疫療法であるアテゾリズマブ/ベバシズマブ併用療法(テセントリク®/アバスチン®併用療法)、またはデュルバルマブ/トレメリムマブ併用療法(イミフィンジ®/イジュド®)が標準治療として確立されている(推奨度1)
  1. 複合免疫療法が適応とならない場合、ソラフェニブ(ネクサバール®)、レンバチニブ(レンビマ®)、またはデュルバルマブ単剤療法が治療選択肢となる。
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  1. 1次治療として用いたアテゾリズマブ/ベバシズマブ併用療法、またはデュルバルマブ/トレメリムマブ併用療法が不応・不耐後の2次治療として、1次治療として使用しなかった他の複合免疫療法、デュルバルマブ単剤療法、ソラフェニブ、レンバチニブ、レゴラフェニブ(スチバーガ®)、ラムシルマブ(サイラムザ®)、およびカボザンチニブ(カボメティクス®)が治療選択肢となる。
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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光および日本医科大学多摩永山病院 副薬剤部長 林太祐による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、 著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※同効薬・小児・妊娠および授乳中の注意事項等は、海外の情報も掲載しており、日本の医療事情に適応しない場合があります。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適応の査定において保険適応及び保険適応外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適応の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
小笠原定久 : 講演料(中外製薬,イーライリリー),研究費・助成金など(アストラゼネカ,中外製薬,イーライリリー,エーザイ)[2023年]
加藤直也 : 未申告[2023年]
監修:持田智 : 講演料(ギリアド・サイエンシズ(株),アッヴィ合同会社,あすか製薬(株),東レ(株),大塚製薬(株),エーザイ(株))[2024年]

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