今日の臨床サポート

看取りの実際

著者: 二ノ坂保喜 にのさかクリニック

監修: 和田忠志 いらはら診療所 在宅医療部

著者校正済:2019/06/13
現在監修レビュー中

概要・推奨   

ポイント:
  1. 人には逝く力があり、家族には看取る力がある。看取りは、本人と家族(親しい人)のものであり、看取りを支えるのが医師の役割である。
  1. 看取りという人生最後の場面に立ち会うのは、医師にとっても辛いことである。しかし医師であるからこその役割も大きい。
  1. 看取りに至るまでのプロセスは、本人にとって、家族にとって人生および家族関係の集大成ともいえる。在宅での看取りは、症状コントロールによって患者と家族の苦痛を軽減し、家族は精一杯の悔いのない介護を行い、本人の安らかな最期を支援するといったことが重要なポイントである。そのプロセスを通して、家族が亡くなる患者の人生といのちを受け止め、次へ歩み出す一歩である。
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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
二ノ坂保喜 : 特に申告事項無し[2021年]
監修:和田忠志 : 特に申告事項無し[2021年]

改訂のポイント:
  1. 人生の最終段階における医療・ケアの意思決定に関するガイドライン
に基づき、エビデンスを追加した。

まとめ

まとめ  
  1. 看取りは、本人にとって人生の最期で最大のイベントであり、家族にとっても、その人生に大きな意味を持つできごとである。医師の役割は、本人の死へのプロセスを支え、家族の看取りを支援することである。
  1. 在宅での看取りは、疾患からくる多彩な症状のコントロール、本人への心理的・スピリチュアルな支援、家族への心理社会的支援などがあって初めて意味のあるものとなる。
  1. 看取りに至るプロセスは、多職種の連携による在宅ホスピスケアチームによる適切なサポートによって成り立つ。
  1. 患者の心身の衰弱、病状の進行をあらかじめ予測して対処する。経過中に病状の変化はあるが、それはいわゆる「急変」ではなく、死へ向かう自然な変化の1つであると考えるべきである。
  1. いろいろな病状の変化や、患者の気持ちの揺れに介護者が落ち着いて対処できるよう、予測される出来事や、心構えについて事前に話し合っておく必要がある。例えば、急に呼吸困難に陥ったり、意識水準が低下した場合でも、それが病気の進行に伴うものであれば、救急車を呼ばない、などの対応を話し合っておく。
  1. 不安なとき、急な病状変化のときにどう対処すべきか、を伝えておく。決して慌てず、訪問看護ステーションまたは在宅主治医にまず連絡するように伝え、連絡先を明示した文書を貼っておくなどするとよい。
  1. 死後の処置を家族と一緒に行うことは、それまでケアを共有してきたもの同士の最期の仕上げとなる。それはグリーフケアの大きな一歩である。

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