今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 泰川恵吾 ドクターゴン診療所

監修: 和田忠志 ひだまりホームクリニック

著者校正/監修レビュー済:2021/11/17
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行った。

概要・推奨   

  1. 小離島への往診には、コンパクトで厳選された器材を持参すべきである。不明な熱発を現場で診断するためには、ポケットエコーがきわめて有用である(推奨度1)
  1. 離島でスタッフを確保し、安定して運営するためには、日常の仕事以外に、生甲斐となるレジャーやスポーツなど、それぞれの離島地域ならではの特色を、医療機関が提示、提供できるようにするとよい(推奨度2)
  1. 離島在宅医療で小型の医療機材を携帯する場合、海水や雨水から機材を守るために防水パックを使用するとよい(推奨度2)

まとめ 

まとめ  
  1. 多くの離島では、過疎高齢化が進んでいるため、在宅医療の必要性が高まっている。
  1. わが国には6,847島の離島があり、平成24年4月1日現在303島が有人離島である。
 
離島在宅医療

沖縄宮古島の北東にある人口約50人の大神島。島への交通は1隻の定期便のみ。当然、医療機関はない。

出典

著者提供
 
  1. 離島人口は、最近の傾向ではゆるやかに減少しつつある[1]<図表>
  1. 離島の高齢化は、他の過疎地域などと比較しても著しい[1]<図表>
  1. 離島振興法により、都道府県は離島の医療を確保するよう定められている。
  1. 海路や島内の交通手段が乏しいことも多く、在宅医療の果たす役割は大きい[1]<図表>
 
離島の坂を徒歩で患者宅に向かう

島内には交通機関がなく、雨の日に大神島の急坂を登るのは一苦労である。天候が変わりやすく、強風が吹くため、傘は役に立たない。

出典

著者提供
 
  1. 医師や看護師の確保や予算の確保など、困難な問題が多い。
  1. 離島診療では、特にコンパクトで簡便な検査治療機器が有用である。
  1. 人口規模の小さな離島では多品目の薬剤や医療材料を入手し、在庫することが困難である。
  1. 地域によっては特殊の事情の下において往診した場合の往診料の算定が認められている。
  1. 医療法人は簡素な手続きで巡回診療(保険診療外)を行うことができる。
  1. 重症患者の空路や海路による搬送システムは、地域によってさまざまである。
疫学情報、病態、注意事項  
  1. わが国は6,852の島嶼により構成され、このうち本州、北海道、四国、九州および沖縄本島を除く6,847島が離島で、303島は有人離島である。

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著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
泰川恵吾 : 特に申告事項無し[2024年]
監修:和田忠志 : 未申告[2024年]

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