今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 上野誠 神奈川県立がんセンター 消化器内科(肝胆膵)

監修: 下瀬川徹 みやぎ県南中核病院企業団

著者校正/監修レビュー済:2022/10/12
参考ガイドライン:
  1. 日本膵臓学会:膵癌診療ガイドライン 2022年版
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 2022年7月の膵癌診療ガイドライン2022年版では、生殖細胞系列BRCA1/2の病的バリアントを有する膵癌や高齢者進行膵癌に対する一次化学療法がCQとして追加された。これらの内容を踏まえ追記・修正を行った。

概要・推奨   

  1. 膵癌の治療選択において、切除可能であれば、まず切除手術を検討する。
  1. 膵癌切除後の術後補助療法は、S-1が第一選択の治療であり、S-1の適応が難しい場合はゲムシタビン(GEM)が用いられる。また、切除可能膵癌の術前補助療法として、GEM+S-1を2サイクル(6週間)行うことで、全生存期間の延長が確認され、新たな推奨される治療となった。
  1. 切除不能膵癌に対する化学療法は、FOLFIRINOX療法とGEM+ナブパクリタキセル併用療法が第一選択として推奨されている。これらは有効性も高いが、副作用も強く発現する懸念がある。適切な適応と副作用対策が必要である。
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病態・疫学・診察 

イントロダクション  
  1. 膵癌は膵臓から発生した悪性腫瘍であり、病理組織学的には膵管上皮から発生する浸潤性膵管癌(腺癌)が90%以上を占める。その他、内分泌腺に由来する膵内分泌腫瘍や膵管上皮から発生し、膵管内発育と粘液産生を特徴とする膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)、粘液性嚢胞腫瘍、腺房から発生する腺房細胞癌などがあるが、いずれも稀な腫瘍である。がんの統計によると、わが国における膵癌の年間罹患数は2019年で43,865人、年間死亡数は2020年で37,677人と罹患数と死亡数が比較的近い。切除可能例は20~30%に過ぎず、切除例、非切除例を含めた5年生存率は10%未満であり、悪性腫瘍の中でも飛びぬけて予後不良の疾患である。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光および日本医科大学多摩永山病院 副薬剤部長 林太祐による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、 著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
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(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
上野誠 : 講演料(アストラゼネカ(株),中外製薬(株),大鵬薬品工業(株),インサイト),研究費・助成金など(大鵬薬品工業(株),アストラゼネカ(株),MSD(株),アステラス製薬(株),小野薬品工業(株),中外製薬(株),ノバルティスファーマ(株),日本ベーリンガーインゲルハイム(株),(株)カイオム・バイオサイエンス,日本セルヴィエ(株))[2024年]
監修:下瀬川徹 : 特に申告事項無し[2024年]

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膵癌(化学療法)

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