今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 香坂俊1) 慶應義塾大学 循環器内科

著者: 鈴木隆宏2) 聖路加国際病院 循環器内科

監修: 代田浩之 順天堂大学大学院医学研究科循環器内科学

著者校正/監修レビュー済:2024/08/07
参考ガイドライン:
  1. 米国心臓協会/米国心臓病学会:2023 AHA/ACC/ACCP/ASPC/NLA/PCNA Guideline for the Management of Patients With Chronic Coronary Disease: A Report of the American Heart Association/American College of Cardiology Joint Committee on Clinical Practice Guidelines
  1. 日本循環器学会2022年 JCSガイドラインフォーカスアップデート版 安定冠動脈疾患の診断と治療
  1. 米国心臓協会/米国心臓病学会:2021 AHA/ACC/ASE/CHEST/SAEM/SCCT/SCMR Guideline for the Evaluation and Diagnosis of Chest Pain: A Report of the American College of Cardiology/American Heart Association Joint Committee on Clinical Practice Guidelines
  1. 欧州心臓病学会:2019 ESC Guidelines for the diagnosis and management of chronic coronary syndromes
  1. 日本循環器学会慢性冠動脈疾患診断ガイドライン(2018年改訂版)
  1. 日本循環器学会安定冠動脈疾患の血行再建ガイドライン(2018年改訂版)
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 疾患概念の変遷を受けて、従来の版では「安定狭心症」「慢性期冠動脈疾患」「無症候性心筋虚血」として記載されていた内容を「安定冠動脈疾患」の1つのセクションに統合した。
  1. 推奨に関しては、2019年の欧州心臓病学会(ESC)ガイドライン、2022年の日本循環器学会(JCS)ガイドライン、そして2023年の米国心臓協会/米国心臓病学会(AHA/ACC)ガイドラインの最新の内容を中心にとりまとめた。

概要・推奨   

  1. 2019年のESCガイドラインでは、急性冠動脈症候群(acute coronary syndrome:ACS)として相対する概念として、慢性冠症候群(chronic coronary syndrome:CCS)という用語が提唱された。米国ならびにわが国では従来から安定狭心症という用語が広く用いられていたが、より広い概念を包括する概念として安定冠動脈疾患(Stable Ischemic Heart Disease あるいは Stable Coronary Artery Disease)という用語が使用されている。いずれも、冠動脈疾患を有し、症状が安定している(発作の発現様式・症状が3~6週間以上変化していない)状態を指す。
  1. 安定冠動脈疾患にはこの他に従来から冠攣縮性狭心症、微小血管狭心症、無症候性心筋虚血とされていた概念も含む。現在の安定冠動脈疾患の分類は多次元的に設定されており、例えば欧州心臓病学会(ESC)はCCSについて以下の6つのパターンを提示している(CCSシナリオ):
    (1)冠動脈疾患が疑われ、かつ安定狭心症の症状または呼吸困難を伴う患者
    (2)心不全または左心機能低下の新規発症があり、かつ冠動脈疾患が疑われる患者
    (3)ACS発症1年以内、かつ最近の血行再建術施行歴がある症状の安定した無症候性または症候性患者
    (4)最初の診断あるいは血行再建術施行から1年超の無症候性または症候性患者
    (5)冠攣縮または細小血管障害の合併が疑われる狭心症患者
    (6)スクリーニングで冠動脈疾患(Coronary Artery Disease:CAD)が検出された無症候性患者
  1. 本稿やエビデンスを正しく活用するためには、自分の目の前の患者が安定冠動脈疾患のどの分類に属し、どのステージにいるのかを正しく認識することが肝要であり、虚血性心疾患という広い概念のなかで、いつでも不安定な状態に変化増悪しうるリスクを持つ安定冠動脈疾患であることを理解する必要がある。
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病態・疫学・診察 

疾患情報(定義、病態、疫学など)  
  1. 安定冠動脈疾患とは、虚血性心疾患の1つで、症状が安定している(発作の発現様式・症状が3~6週間以上同じ)状況の冠動脈疾患を指す。安定していることを確認するために、特に労作時の胸痛について詳細な問診が必須である。
  1. 以前は労作時のみに胸部症状が出現する場合を安定狭心症と称していたが、現在では冒頭のESCによるCCSの6つのパターンに含まれるように、急性冠症候群(ACS)後に安定している症例や、スクリーニングなどで偶発的に冠動脈に狭窄が指摘された患者なども含めて、包括的な概念が提唱されるに至っている。
  1. 冠動脈疾患・虚血性心疾患は、動脈硬化性変化に伴う冠動脈狭窄・閉塞によって虚血が来されている(あるいは負荷によって来しうる)状態を指す。古典的には冠動脈疾患・虚血性心疾患のうち、生じる心筋虚血が一過性である場合を「狭心症」といい、心筋細胞に壊死が生じて一過性でなくなった状態を「心筋梗塞」と呼んでいる。より包括的な考え方では、安定冠動脈疾患の多くは動脈硬化が進んで冠動脈が徐々に狭くなるのに対し、ACSではプラークが破裂して急速に冠動脈が閉塞する病態が主体であると考えられている。
  1. Framingham研究から、高血圧(本態性高血圧症)、高コレステロール血症、糖尿病、喫煙と冠動脈疾患発症の強い関連が示されている。安定冠動脈疾患では、こうしたリスク因子の管理がきわめて重要である。
  1. 欧米の疫学的な調査からは、安定冠動脈疾患患者は年間4~5%の割合で心血管死亡、心筋梗塞、脳卒中の発症、あるいは緊急血行再建手技が必要となると報告されている[1]
問診・診察のポイント  
  1. 安定冠動脈疾患の診断には、問診がきわめて重要である。安定冠動脈疾患の典型的症状(胸痛、労作時の息切れ)か否か、症状は増悪しているか、安定しているか、冠動脈疾患の危険因子を持つかを確認する。安定冠動脈疾患の中には、冠動脈に狭窄病変があり、心筋への灌流障害があるものの、胸部症状を呈さない無症候性心筋虚血も含まれる。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光および日本医科大学多摩永山病院 副薬剤部長 林太祐による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、 著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
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(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
香坂俊 : 講演料(ファイザー(株))[2025年]
鈴木隆宏 : 特に申告事項無し[2025年]
監修:代田浩之 : 特に申告事項無し[2025年]

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