痙攣重積発作 :トップ    
監修: 永山正雄 国際医療福祉大学大学院医学研究科 神経内科学
柴田 護 慶應義塾大学 神経内科

概要

疾患のポイント:
  1. てんかん重積発作(status epilepticus、SE)とはNeurocritical Care Society(2012)によれば、「発作が5分以上続くか、または、短い発作でも反復し、その間の意識の回復のないもの」と定義される。
  1. また抗てんかん薬による適切な初期治療を行ってもてんかん発作が終息しない場合、2剤投与で軽快を得られないSEは、refractory SE(RSE)とされる。
  1. これまで、持続時間については30分とすることが多かった。しかし持続時間を「治療を開始すべき時間」として短い持続時間を設定している報告も多く、一定の見解はない。
 
診断: >詳細情報 
  1. 痙攣発作のビデオ解析によると、痙攣発作は2分以内で終わることが多いので、多くの症例では病院到着前に発作は止まっている。したがって、臨床的には眼前で痙攣している例はSEと考え、治療を開始すべきである。
  1. 呼吸・循環の管理とてんかんの制御を行いながら、低酸素・虚血後脳症や脳血管障害、低ナトリウム血症などのSEの原因を精査・加療する。
 
原因疾患の評価:
  1. 頭部CTなどで出血や腫瘍を迅速に診断する。
  1. スタージ・ウェーバー(Sturge-Weber)症候群の脳表石灰化や結節性硬化症の脳内石灰化も、CTで確認が容易である。
  1. 血液検査では低血糖や低ナトリウム血症などの電解質異常を除外する。
  1. 発作がコントロールされた時点で脳波やMRIでの評価を行う。

重症度・予後: >詳細情報 
  1. てんかん放電が30~45分続くと重篤な脳損傷が起きてしまうため、発作時間をそれ以下にとどめる必要がある。
  1. 30分以上発作が持続した場合は全身麻酔をしたほうがよい場合がある。
  1. 脳波で平坦脳波や群発抑制交代を維持することが予後改善に結び付くかに関しては異論がある。

治療: >詳細情報 
  1. バイタルサインをチェックしながら、低栄養状態や低血糖状態が疑われる場合は、ビタミンB1 100mg静注と50%ブドウ糖50ml静注を行う。

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

初診時の検査例
  1. 呼吸・循環の管理とてんかんの制御を行いながら、低酸素・虚血後脳症や脳血管障害などのSEの原因を精査・加療する。
  1. 抗てんかん薬内服患者では血中濃度の確認をする。
○ 原因の精査目的にて下記の検査を考慮する抗てんかん薬内服患者では、11)12)を考慮する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
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てんかん重積状態の治療フローチャート
著者校正済:2018/03/15
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