今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 柴田 護 東京歯科大学市川総合病院神経内科

監修: 永山正雄 国際医療福祉大学大学院医学研究科 脳神経内科学

著者校正済:2024/02/21
現在監修レビュー中
参考ガイドライン:
  1. 日本神経学会:てんかん診療ガイドライン2018
  1. 一般社団法人 日本蘇生協議会:JRC蘇生ガイドライン2020
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行った(変更なし)。

概要・推奨   

  1. 低酸素血症(SaO2<90%)、5分以上持続する痙攣発作を認める際は気道確保を行うことが推奨される(推奨度1)
  1. 全身痙攣が持続あるいは反復している例、眼前ですでに全身痙攣している例をみた場合は、全身痙攣重積状態(GCSE)と考え、ただちに呼吸・循環管理、抗てんかん薬投与、原因精査を行うことが推奨される(推奨度1、エビデンスレベルO)
  1. GCSEに対する第1選択薬として、日本ではジアゼパム(セルシン)静注が強く推奨される。呼吸抑制、血圧低下に注意しつつ、通常5~10 mgを2分以上かけて投与することが推奨され、必要に応じて3〜4時間ごとに計20 mgまで反復することが可能である(推奨度1、エビデンスレベルS)
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  1. GCSEに対して、ジアゼパム(セルシン)投与5~10分後にホスフェニトイン(ホストイン)静注(22.5 mg/kg, 150 mg/分以下)あるいはフェノバルビタール(ノーベルバール)静注(15~20 mg/kg、100 mg/分以下)を併用することが推奨される(推奨度1、エビデンスレベルS)。ホスフェニトインはフェニトインの副作用を軽減する目的で開発され、フェニトインと無作為試験で有効性に差は確認されなかった。レベチラセタム(イーケプラ)静注(1000~3000 mg、2~5 mg/kg/分)はホスフェニトインとフェノバルビタールと同等の効果を示す[1]
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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光および日本医科大学多摩永山病院 副薬剤部長 林太祐による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、 著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※同効薬・小児・妊娠および授乳中の注意事項等は、海外の情報も掲載しており、日本の医療事情に適応しない場合があります。
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(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
柴田 護 : 特に申告事項無し[2024年]
監修:永山正雄 : 特に申告事項無し[2024年]

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