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本態性高血圧症

著者: 苅尾七臣 自治医科大学内科学講座循環器内科学部門

監修: 今井靖 自治医科大学 薬理学講座臨床薬理学部門・内科学講座循環器内科学部門

著者校正/監修レビュー済:2019/07/09
参考ガイドライン:
  1. 高血圧治療ガイドライン2019
  1. 2017ACC/AHA高血圧治療ガイドライン
  1. 2017 ACC/AHA/AAPA/ABC/ACPM/AGS/APhA/ASH/ASPC/NMA/PCNA Guideline for the Prevention, Detection, Evaluation, and Management of High Blood Pressure in Adults: Executive Summary: A Report of the American College of Cardiology/American Heart Association Task Force on Clinical Practice Guidelines. Hypertension. 2018;71:1269-1324.
  1. 2018ESH/ESC高血圧治療ガイドライン
  1. 2018 ESC/ESH Guidelines for the management of arterial hypertension. Eur Heart J. 2018;39:3021-3104.

概要・推奨  

  1. 24時間自由行動下血圧測定(ABPM)や家庭血圧での診察室外血圧平均値は、診察室での血圧よりも脳梗塞の発生、心筋梗塞の発症とより強い相関があることが知られている。したがって、ABPMや家庭血圧を参考に治療することが推奨される(推奨度2)。
  1. 塩分制限指導で食事の塩分を1g/日減らすごとに血圧が約1mmHg減少し、心血管イベントも減らせることが報告されている。このことより、高血圧患者に塩分制限指導を行うことが推奨される(推奨度1)。
  1. 降圧利尿薬を含む降圧薬3剤を用いても目標血圧に達しない状態を「治療抵抗性高血圧」と呼ぶ。治療抵抗性の高血圧患者では二次性高血圧、低アドヒアランスなどの原因を究明することが推奨される(推奨度2)。
  1. 血圧測定は厚手のシャツの上からは避ける(推奨度2)。
  1. 原発性アルドステロン症は3~10%と比較的頻度の高い二次性高血圧の原因疾患である。II度以上の高血圧、副腎偶発腫瘍合併例、治療抵抗性の高血圧、低カリウム血症などの所見を認めるときは検査を行うことが推奨される(推奨度1)。
  1. 白衣高血圧は比較的頻度の高い病態であるため、高血圧の診断の際に、家庭血圧測定または24時間自由行動下血圧測定(ABPM)により白衣高血圧を除外することが強く推奨される(推奨度1)。
  1. DASHダイエット、減塩、摂取エネルギー制限、飲酒の制限、エアロビックエクササイズなどによる生活習慣の改善は、高血圧を認めるすべての患者で行うことが推奨される(推奨度2)。
  1. 高血圧の治療として体重減少は有効であるため、カロリーコントロールの指導を行うことが強く推奨される(推奨度1)。
  1. 高血圧患者の飲酒については、エタノール換算で男性20~30ml(日本酒1合、ビール中瓶1本、焼酎半合弱、ウイスキー・ブランデーダブル1杯、ワイン2杯弱に相当)/日以下、女性10~20ml/日以下に制限することが推奨される(推奨度2)。
  1. 高血圧患者で心血管障害を合併する場合は、その降圧目標を収縮期血圧130mmHg未満、拡張期血圧80mmHg未満に下げることが、推奨される(推奨度2)。
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

改訂のポイント:
  1. 高血圧治療ガイドライン2019に基づき、診察室血圧120/80mmHg未満を正常血圧と定義した。
  1. 高血圧治療ガイドライン2019に基づき一般成人、冠動脈疾患患者の降圧目標は、130/80mmHgとした。
  1. 高血圧治療ガイドライン2019に基づき75歳以上の高齢者の降圧目標は140/90mmHg未満、忍容性があれば130/80mmHg未満とした。


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