本態性高血圧症 :トップ    
監修: 桑島 巌 NPO法人 臨床研究適正評価教育機構
苅尾七臣 自治医科大学内科学講座循環器内科学部門

概要

最近の米国の国立心肺血液研修所(NHLBI)が行ったSPRINT研究の結果で、高齢者でも厳格な降圧治療群(収縮期血圧<120mmHg)のほうが従来降圧治療群(<140mmHg)よりも心血管合併症予防効果が大きいことが示された。このことより高齢者の降圧目標を130/80mmHg(家庭血圧130/80mmHg)未満に変更した。
 
疾患のポイント:
  1. 本態性高血圧とは、高血圧を認める病態のうち原因が明らかな二次性高血圧と白衣高血圧を除外した状態である。本態性高血圧の結果として、心血管イベント危険因子や臓器障害の進展を来す病態である。
 
診断: >詳細情報 
  1. 既往疾患を認めない場合は、検診などで130/80mmHg(家庭血圧130/80mmHg)を認めた場合に高血圧症を想起する。
  1. 複数機会の測定で高血圧を認めることを確認し、また、白衣高血圧、二次性高血圧を除外することで本態性高血圧の診断となる。
  1. 白衣高血圧は、家庭血圧や24時間自由行動下血圧(ABPM)を参考に除外する。
  1. 白衣高血圧: >詳細情報 
  1. 成人における血圧値の分類(mmHg):<図表>
 
二次性高血圧の評価: >詳細情報 
  1. 特に、重症・治療抵抗性の高血圧、急激な高血圧の発症、若年発症の高血圧では二次性高血圧の評価が必要になる。頻度などの点から腎実質性高血圧(血清Cr)、腎血管性高血圧、甲状腺疾患、原発性アルドステロン症、褐色細胞腫、クッシング症候群、薬剤誘発性高血圧、睡眠時無呼吸症候群などの疾患に特に留意する。
  1. 久山町のフィールドスタディでは、131例の高血圧者の剖検の結果、二次性高血圧の頻度は3.8%であった。
  1. 各二次性高血圧の評価の仕方の詳細: >詳細情報 
 
合併症・臓器障害の評価: >詳細情報 
  1. ポイント:
  1. 白衣高血圧、二次性高血圧を除外し、本態性高血圧の診断後に、高血圧重症度と臓器障害の評価と、危険因子・合併症の評価を行い、絶対リスクを評価する。
  1. 血圧に基づいた脳心血管リスクの層別化:…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

高血圧症の診断と二次性高血圧症の除外のための検査方針例:
  1. 下記の鑑別疾患を除外し、診断に至る。
  1. 家庭血圧計、24時間血圧による白衣高血圧の除外と、仮面高血圧の有無
  1. 二次性高血圧症の除外
  1. 白衣高血圧: >詳細情報 
  1. 仮面高血圧(含む早朝・昼間・夜間高血圧): >詳細情報 
  1. 各二次性高血圧の評価の仕方の詳細: >詳細情報 
○ 鑑別疾患に従い下記の検査を適宜考慮する。

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薬剤監修について:
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(詳細はこちらを参照)

初診時の高血圧管理計画
降圧薬選択の手順2011
成人における血圧値の分類(mmHg)
(診察室)血圧に基づいた脳心血管リスクの層別化
主要な降圧薬の積極的適応となる病態
主要な降圧薬の禁忌・慎重使用となる病態
各背景因子とその降圧目標
著者校正済:2018/04/18
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