虫垂炎 :トップ    
監修: 真弓俊彦 産業医科大学 救急医学
村田篤彦 産業医科大学 公衆衛生学教室

概要

疾患のポイント:
  1. 虫垂炎とは、虫垂の閉塞により感染が起こった病態である。小児の重症腹痛疾患のなかで最もよく認められ、全体の1~8%を占める。
  1. 急性虫垂炎は10歳代から20歳代に最も多くみられる腹部の急性疾患である。特に小児では、手術の原因となる腹部疾患の中で最も頻度が高い。
 
Alvarado score(MANTRELS score):
  1. 問診・生化学検査に基づく診断基準としてAlvarado score(MANTRELS score)が比較的よく用いられる。低い値は虫垂炎の除外に役立つが、高い値は必ずしも診断とならない。10点満点で、4点以下では虫垂炎は否定的(感度99%)。7点以上の場合、急性虫垂炎が疑われる。7点以上の場合、感度は76.3%、特異度は78.8%と報告されている。
  1. 心窩部から右下腹部への痛みの移動  1点
  1. 食思不振              1点
  1. 嘔吐                1点
  1. 右下腹部痛             2点
  1. 反跳痛               1点
  1. 37.3℃以上の発熱          1点
  1. 白血球数10,000/μL以上        2点
  1. 白血球の左方移動          1点
 
診断: >詳細情報 
  1. 血液生化学検査で白血球やCRP(C-reactive protein)の上昇と腹部CT・エコー検査で虫垂腫大や膿瘍形成、糞石などが認められた場合、急性虫垂炎と診断する。腹部エコー(成人:感度83%・特異度93%)、CT(成人:感度93%・特異度93%)
  1. 急性虫垂炎の腹部エコー像(矢状断像):<図表>
  1. 急性虫垂炎の腹部エコー像(横断像):<図表>
  1. 急性虫垂炎の腹部CT像:<図表>
  1. 急性虫垂炎の腹部CT像(糞石合併例):<図表>
 
重症度・予後: …

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

初診時検査例
  1. Alvarado score(MANTRELS score)の評価のためには、血算が必要である。
  1. 血液生化学検査、腹部X線検査、腹部CTまたはエコー検査を行う。
  1. 血液生化学検査で白血球とCRP(C-reactive protein)の上昇と腹部CT・エコー検査で虫垂腫大や膿瘍形成、糞石などが認められた場合、急性虫垂炎と診断する。
○ Alvarado scoreの評価のために1)を行う。確定診断には3)または4)を考慮する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

虫垂炎の治療アルゴリズム
腹腔内膿瘍を伴った虫垂炎の治療アルゴリズム
著者校正/監修レビュー済
2016/08/05


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