片頭痛 :トップ    
監修: 高橋裕秀 みどり野リハビリテーション病院
永田栄一郎 東海大学医学部内科学系神経内科

概要

疾患のポイント:
  1. 片頭痛とは、拍動性で中等度から重度の痛みで、時に嘔気、嘔吐を伴う頭痛である。
  1. 片頭痛の診断は国際頭痛分類第2版の片頭痛診断基準に準じて行う。
  1. 片頭痛診断基準:<図表>
  1. まず二次性頭痛(ほかの疾患で頭痛を起こす可能性のあるもの)を除外する。
 
診断: >詳細情報 
  1. 国際頭痛分類第2版に準じて片頭痛を診断する。
  1. 片頭痛診断基準:<図表>
  1. 頭痛の性状や周期などについての詳しい問診で診断する。
 
重症度・予後: >詳細情報 
  1. 片頭痛の重症度は、日常生活にどれぐらい影響を及ぼすか、また発作回数(月2回以上)に左右される。
 
頭痛発作治療: >詳細情報 
  1. まずストレスなどの軽減のため生活習慣見直しや運動の指導をし、頭痛発作に対して頭痛日記を付けさせる。その日記を参考に、頭痛発作の周期性や頭痛の原因が明らかになることがある。
  1. トリプタン製剤は片頭痛発作が起きたらすぐに内服することが推奨される。軽快しない場合は2時間(ナラトリプタン[アマージ]の場合は4時間)間隔を空けてさらに1錠内服する。
  1. その間に頭痛発作がひどく、軽減しない場合はNSAIDsを投与する(基本的にトリプタン製剤とNSAIDsの服薬タイミングは間隔を空ける必要はない。NSAIDsの再投与には約2時間、間隔を空けるのが望ましい)。
 
予防治療: >詳細情報 
  1. 月に2回以上の頭痛発作がある場合、急性期治療薬(トリプタンなど)のみでは日常生活に支障がある場合、急性期治療薬が使用できない場合、永続的な神経障害を来す恐れのある特殊な片頭痛の場合には、予防療法を行う(慢性頭痛診療ガイドライン)。下記の表などのなかから有効性、有害事象のリスクなどに関するエビデンスを考慮し、個々の患者に合った予防薬を選択する。

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

頭痛発作治療例
  1. 二次性頭痛を除外し、安静にして、嘔吐や脱水の改善のため補液を行う。
  1. 嘔気や嘔吐が激しいときは、メトクロプラミド(プリンペラン)(10mg)を静注や筋注する。
  1. 頭痛には、脳血管障害や心疾患の既往がないことを確認してスマトリプタン皮下注(イミグラン)を行う。さらに激しい頭痛が持続するときは、注射後2時間空けて再度皮下注するか、スマトリプタン錠剤(イミグラン)、点鼻薬を1時間空けて投与する。
  1. 鎮痛薬(ジクロフェナクナトリウム座薬[ボルタレンサポ]など)をトリプタンに併用することもできる。
○ 吐き気の強い患者では1)-3)から1剤選んで用いる。頭痛には4)-6)から1剤選んで投与する。7)を併用することもできる。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
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予防療法エビデンスサマリ
予防療法薬効群
著者校正/監修レビュー済
2017/01/20