薬剤の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛、MOH) :トップ    
監修: 高橋裕秀 みどり野リハビリテーション病院
永田栄一郎 東海大学医学部内科学系神経内科

概要

疾患のポイント:
  1. 薬剤の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛、MOH)とは、鎮痛薬を頻繁に摂取することで発生する頭痛である。典型的には、片頭痛や緊張型頭痛に対して頭痛薬を摂取することが慢性化し時間をかけて転換していった状態である。
 
診断: >詳細情報 
  1. 月に15日以上の頭痛があり、その頭痛に対して鎮痛薬を内服している。さらに、それらが数カ月にわたり継続している場合に、想起する。
  1. 二次性頭痛を除外し、患者よりの問診を行い、下記の診断基準に合致すれば、MOHと診断できる。
  1. 薬剤の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛、MOH)の診断基準(8.2 Medication overuse headache Diagnostic criteria:) :MOH診断基準:<図表>
  1. MOHの分類:<図表>
  1. カフェインを含む主な市販解熱鎮痛薬:<図表>
  1. ※一酸化窒素(NO)、亜硝酸、ホスホジエステラーゼ 、一酸化炭素、アルコール、グルタミン酸塩、コカイン、ヒスタミン、カルシトニン遺伝子関連ペプチド、ヒ素、ホウ酸塩など
 
予後: >詳細情報 
  1. MOHは、原因薬剤服用中止により1~6カ月は約70%の症例で改善が認められるが、長期予後では約40%が再び薬物乱用に陥る。
 
治療: …

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

初診時の対応例
  1. 頭痛や薬剤内服の詳細な問診を行う。
  1. 二次性頭痛の可能性が疑われる場合は、頭部CT、頭部MRIなどを施行する。
  1. 国際頭痛分類の診断基準に照らし合わせて、MOHの可能性がある場合は、原因薬剤の中止、減量を試みる。その際に何故、鎮痛薬の乱用が身体によくないかを十分に説明して、理解してもらうようにする。
○ 二次性頭痛の可能性が疑われる場合は、1)2)を行う。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

MOHの外来治療と入院治療の判断基準
MOH診断基準
MOHの分類(iCHD-3 beta)
片頭痛からMOHへの形成機序
緊張型頭痛からMOHへの転化
カフェインを含む主な市販解熱鎮痛薬
著者校正済:2016/08/19
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