膀胱癌 :トップ    
監修: 中川昌之 鹿児島大学
松山豪泰 山口大学 泌尿器科学分野

概要

疾患のポイント:
  1. 膀胱癌は約70%が筋層まで達しない筋層非浸潤性、約30%が筋層またはそれ以上に浸潤転移を来す浸潤性膀胱癌に大別される。
  1. 60歳以上の高齢者に多発し、人口10万人あたりの年齢調整罹患率は、7.6人(2002年統計)であるが、男性13.5に対して女性2.9と、男性に多い疾患である。喫煙、化学染料に含まれる芳香族アミンへの曝露が主なリスクファクターである。
 
診断:アルゴリズム  >詳細情報 
  1. 診断は膀胱鏡と尿細胞診が重要であり、特に無症候性肉眼的血尿の場合、膀胱鏡検査は必須である。尿細胞診(<図表>)は浸潤性や異型度の高い癌では80~90%の感度であるものの、異型度の低い場合、その感度は30~50%と低い。
  1. 膀胱癌の好発転移部位は肝、肺、骨であり、浸潤性膀胱癌の場合、上記検査のほかに胸部~骨盤部CTスキャン(造影が望ましい)、CT Urography、骨盤部MRI検査、骨シンチなどが必要である。
  1. 移行上皮癌病理組織像(Grade1, pTa):<図表>
  1. 移行上皮癌(Grade2, pTa):<図表>
  1. 移行上皮癌(Grade3, pTis):<図表>
  1. 蛍光膀胱鏡検査による平坦型膀胱癌の診断:<図表>
  1. 筋層非浸潤性膀胱癌の浸潤度:<図表>
  1. 浸潤性膀胱癌の病期分類(T分類):…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

ステージング評価例
  1. 浸潤性膀胱癌、非浸潤性膀胱癌、進行性膀胱癌(stageIV)では治療法や予後がまったく異なるので正確な病期診断が必要である。
  1. 前述の画像検査(CTスキャン、骨盤部MRI、骨シンチ、膀胱鏡)によりステージ診断を行う。CTスキャンおよびMRIの原発巣の病期診断平均正診率はそれぞれ74%、85%といわれ、understagingであることが多い。
  1. 膀胱鏡検査では腫瘍の性状により、乳頭型、結節型、平坦型、潰瘍型に大別される。
  1. 膀胱癌の肉眼分類:<図表>
○ 下記を行う。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

症状から膀胱癌診断までのアルゴリズム
EAU筋層非浸潤性膀胱癌ガイドライン
移行上皮癌病理組織像(Grade1, pTa)
移行上皮癌(Grade2, pTa)
移行上皮癌(Grade3, pTis)
FISH(fluorescence in situ hybridization)法を用いた染色体コピー数異常による膀胱癌診断
筋層非浸潤性膀胱癌の浸潤度
浸潤性膀胱癌の病期分類(T分類)
尿細胞診(class V)
膀胱癌の肉眼所見―膀胱上皮内癌
著者校正/監修レビュー済
2016/05/13


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