下垂体腺腫 :トップ    
監修: 吉峰俊樹 大阪大学 脳神経外科
齋藤洋一 大阪大学 脳神経外科

概要

疾患のポイント:
  1. 下垂体腺腫は下垂体に発生する良性腫瘍で、前葉の腺細胞が腫瘍化したものである。下垂体ホルモンを産生する機能性腺腫と下垂体ホルモンを産生しない非機能性腺腫に大きく分かれる。
  1. 機能性下垂体腺腫には、プロラクチン(PRL)産生腺腫、先端巨大症〔成長ホルモン(GH)産生腺腫〕、クッシング病〔副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)産生腺腫〕、甲状腺刺激ホルモン(TSH)産生がある。ゴナドトロピン(FSH, LH)産生腫瘍は非機能性下垂体腺腫に分類されることが多い。機能性下垂体腺腫では、各々のホルモンが過剰に分泌されることによる臨床症状を呈する。非機能性下垂体腺腫の場合、小さなものは無症状であるが、大きくなると上方にある視交叉を圧迫して、視野障害(両耳側半盲)を呈する。
  1. 下垂体卒中とは、下垂体腺腫が出血または梗塞を起こして、腫瘍が急速に増大して視力障害、眼球運動障害を来す病態で、緊急手術が必要になることがある。
  1. 下垂体腺腫は10歳台から高齢まで発生するが、好発年齢は40~60歳である。
  1. 下垂体冠状断の図:<図表>
  1. 下垂体より分泌されるホルモン:<図表>
 
診断: >詳細情報 
  1. 診断は厚生労働科学研究費補助金 難治性疾患克服研究事業間脳下垂体機能障害に関する調査研究班が提唱している「間脳下垂体機能異常症の診断と治療の手引き」に従い診断する。
  1. ガドリニウム造影も含めた下垂体部MRI撮影で、下垂体腺腫が指摘され、内分泌学的に裏づけがあれば確定診断となる。
  1. クッシング病のように、ときにMRI撮影でも明らかな腺腫を指摘できないときには、内分泌学的検査で確定診断する。
  1. 先端巨大症および下垂体性巨人症の診断と治療の手引き(平成24年度改訂):<図表>
  1. プロラクチン(PRL)分泌過剰症の診断と治療の手引き(平成22年度改訂):<図表>
  1. クッシング病の診断の手引き(平成21年度改訂):<図表>
  1. 頭部MRI:…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

診断のための検査例
  1. 過剰分泌される下垂体ホルモン、分泌不全になった下垂体ホルモンを知るため
  1. 画像検査:MRIで下垂体腺腫を確認する。腺腫の形状を評価するには、水平断のみでは不十分で冠状断、矢状断が必要である。特に小さな腺腫では造影による冠状断の撮影が必要である。
○ 1)2)を行い評価をする。

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(詳細はこちらを参照)

高プロラクチン血症
偶発腫の治療方針
先端巨大症の治療アルゴリズム
先端巨大症および下垂体性巨人症の診断の手引き
プロラクチン(PRL)分泌過剰症の診断と治療の手引き(平成22年度改訂)
クッシング病の診断の手引き(平成21年度改訂)
下垂体冠状断の図
下垂体より分泌されるホルモン
Knosp分類
大型の下垂体腺腫の冠状断ガドリニウム造影
著者校正/監修レビュー済
2017/01/26


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