腸管CMV感染症 :トップ    
監修: 上村直実 国立国際医療研究センター 国府台病院
永田尚義 国立国際医療研究センター病院 消化器内科

概要

疾患のポイント:
  1. 腸管CMV感染症(CMV腸炎)とは、サイトメガロウイルス(CMV)の再活性化により腸管に炎症が引き起こされる疾患である。
  1. サイトメガロウイルスは、通常、幼少時に感染し、ほとんどが不顕性感染のまま、生涯その宿主に潜伏感染する。
  1. エイズ患者、移植患者、ステロイド使用、抗癌薬治療患者がCMV腸炎のハイリスクとされるが、免疫抑制薬治療、膠原病、糖尿病、腎不全、敗血症、外傷などの疾患を有する患者にも起こることがある。
  1. 明らかに基礎疾患を有しない高齢者や健常者にもまれではあるが起こり得る。
  1. CMV腸炎は、エイズ患者では、5~10%の頻度でみられ、免疫状態を表すCD4は50μl/cells以下がリスクとされる。
 
診断: >詳細情報 アルゴリズムアルゴリズム
  1. 患者背景、臨床症状からCMV腸炎を疑う場合は、内視鏡検査を施行し、他の腸疾患の除外と、確定のための生検を採取する。 エビデンス 
  1. 血液採取によるCMV antigenemia法または、Polymerase Chain Reaction (PCR)法は、CMV血症を評価する検査法であり、CMV腸炎の確定診断とはならない。
  1. 患者の全身状態が悪く、内視鏡検査が困難な場合は、CMV antigenemia法は補助診断になり得るが、感度が低い点に注意が必要である。 エビデンス 
  1. 内視鏡検査施行時は、可能な限り深部大腸まで観察し、打ち抜き潰瘍(<図表>)、深掘れ潰瘍(<図表><…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

初期治療後、抗ウイルス薬の副作用を評価するための検査例
  1. 投与開始後、週に2回のチェックが推奨されている。
○ 抗ウイルス薬を投与した場合、下記の検査にてフォローアップすることを考慮する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

サイトメガロウイルス(CMV)腸炎の診断アルゴリズム
CMV腸炎の内視鏡像 打ち抜き潰瘍所見
CMV腸炎の内視鏡像 不整形潰瘍所見
CMV腸炎の内視鏡像 びらん所見
CMV腸炎の病理像 hematoxylin and eosin (HE)染色
CMV腸炎の病理像 免疫染色
CMV腸炎の病理像 巨大潰瘍
腎機能障害時例におけるガンシクロビルの減量の目安
腎機能障害時例におけるバルガンシクロビルの減量の目安
腎機能障害時例におけるホスカルネットの減量の目安
著者校正/監修レビュー済
2018/02/28


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