膿疱 :トップ    
監修: 戸倉 新樹 浜松医科大学医学部附属病院 皮膚科
鶴田大輔1) 照井正2) 1)大阪市立大学大学院 医学研究科 2)日本大学 皮膚科学

概要

症状のポイント:
  1. 膿疱とは、内容物が膿の集合体になっている水疱を指す。
 
原因疾患:
  1. 膿疱を形成する疾患は「微生物による膿疱」と「無菌性膿疱」の2つに分けられる。
  1. 前者には細菌性、真菌性、ウイルス性などによる皮膚疾患があり、顕微鏡学的検査、培養、抗体価などを精査して診断に役立てる。
  1. 無菌性膿疱の例として、膿胞性乾癬や掌蹠膿疱症などが挙げられる。無菌性膿疱は多岐にわたるため、発症部位や分布、膿疱以外の皮疹の有無を参照し診断を行う。病理組織学的診断が必要な場合が多い。
 
微生物による膿疱
a. 細菌性皮膚感染症[1]
第一群 表在性皮膚感染症
毛包性:急性表在性毛包炎、ボックハルト毛包炎、尋常性毛瘡
汗器官性:化膿性汗孔周囲炎
爪囲・指腹球部: Blistering distal dactylitis
びまん性:伝染性膿痂疹<図表>、手(足)部水疱性膿皮症、尋常性膿瘡、浅在性二次感染
第二群 深在性皮膚感染症
毛包性: 尋常性毛瘡、癤(せつ)、癤腫症、癰(よう)<図表>
汗器官性: 多発性汗腺膿瘍
爪囲・指腹球部:急性爪囲炎、瘭疽<図表>
びまん性: リンパ管炎、丹毒、蜂窩織炎<図表>、深在性二次感染(創感染)
第三群 慢性膿皮症
前駆病変のあるもの:感染性粉瘤<図表>、化膿性汗腺炎、臀部慢性膿皮症<図表>など
宿主の免疫状態の関与するもの:禿髪性毛包炎、狼瘡様毛瘡、ボトリオマイコーシスなど

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

細菌性皮膚感染症の評価
  1. 多くの場合、炎症の発赤、腫脹、疼痛、熱感を伴い、膿疱形成がみられる。菌の同定が確定診断に必要である。
  1. 塗抹検査で細菌の貪食像を観察。
  1. 培養:嫌気性菌が起炎菌とされる場合は、嫌気培養を行う。
  1. 抗体価のチェックが診断に有効な疾患がある:梅毒

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薬剤監修について:
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角層下膿疱症
膿疱を形成する薬疹:急性汎発性発疹性膿疱症(Acute generalized exanthematous pustulosis、AGEP)
掌蹠膿疱症
膿疱性乾癬(小児発症例)。組織でコゴイ海綿状膿疱
KOH 直接鏡検:白癬菌 
Tzanck 試験:ウイルス性巨細胞(水痘、帯状疱疹、口唇ヘルペス)
Tzanck 試験:棘融解細胞(天疱瘡)
手部水疱性膿痂疹
伝染性膿痂疹
蜂窩織炎
著者校正/監修レビュー済
2016/05/13


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