脱毛 :トップ    
監修: 戸倉 新樹 浜松医科大学医学部附属病院 皮膚科
下村裕 新潟大学 遺伝性皮膚疾患研究室

概要

症状のポイント:
  1. 脱毛症とは、脱毛の量が異常に多くなった結果として毛がまばらになることである。
  1. 後天性脱毛症(アルゴリズム)と先天性脱毛症(アルゴリズム)に大別される。壮年(老人)性脱毛症、粃糠性脱毛症、抜毛症、症候性脱毛症などに分類される。
  1. 後天性脱毛症で頻度が高い2大疾患は、男性型脱毛症と円形脱毛症である。
  1. 円形脱毛症の患者では、アトピー性疾患や甲状腺疾患の合併率が高いことが知られており、特に後者のスクリーニングのために血液検査が推奨される。
 
緊急対応: >詳細情報 
  1. 通常緊急対応が必要になることはない。
  1. 甲状腺機能異常症や膠原病が存在する場合は、速やかに内科にコンサルトする。

症状治療・診断的治療: >詳細情報 
  1. 一般病院における実臨床では、95%以上の脱毛症患者は円形脱毛症である。その症状治療には、ステロイド外用、局注、内服療法、局所免疫療法などがある。
 
診断へのアプローチ: >詳細情報  鑑別疾患 
  1. 後天性脱毛症(アルゴリズム)と先天性脱毛症(アルゴリズム)に大別される。
  1. 後天性脱毛症で頻度が高い2大疾患は、男性型脱毛症と円形脱毛症である。
  1. 上記以外の後天性脱毛症としては、甲状腺機能低下症などの内分泌疾患に伴う脱毛症、エリテマトーデスなど膠原病に伴う脱毛症、梅毒などの感染症に伴う脱毛症など、さまざまなタイプの脱毛症が挙げられる。
  1. 後天性脱毛症に比べると頻度は低いが、先天性脱毛…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

甲状腺疾患や膠原病の合併を除外する検査例
  1. 円形脱毛症は他の自己免疫性疾患を伴う場合がある(<図表>)。スクリーニング検査でその有無を調べる。
  1. 血算、生化学(FT3, FT4, TSH, 抗核抗体、AST,ALT, LDH, ChE, γ-GTP, T-Bil, BUN, Cr, Na, K, Cl)、尿検査
  1. 梅毒が疑われる場合は、STSとTPLAもオーダーする。
○ 円形脱毛症の場合、スクリーニングとして1)2)3)を行い、梅毒性脱毛との鑑別を要する場合には4)も追加する。

追加情報ページへのリンク

薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

後天性脱毛症の診断アルゴリズム
先天性脱毛症の診断アルゴリズム
円形脱毛症 (通常型の多発型)
円形脱毛症 (蛇行型)
トリコチロマニア
男性型脱毛症
頭部白癬(ケルスス禿瘡)
Frontal fibrosing alopecia
円形脱毛症 (全頭部型)
円形脱毛症 (汎発型)
著者校正/監修レビュー済
2016/05/13