凍瘡 :トップ    
監修: 戸倉 新樹 浜松医科大学医学部附属病院 皮膚科
加倉井真樹1) 出光俊郎2) 1)加倉井皮膚科クリニック 2)自治医科大学附属さいたま医療センター...

概要

疾患のポイント:
  1. 凍瘡とは、寒さによる血行障害によって生じる皮膚病で、いわゆる「しもやけ」のことである。
 
診断: >詳細情報 
  1. 手指、足趾の腫脹、紅斑、水疱、結節がみられ、顔、耳、四肢末端に限局していて、温めると疼痛、または痒みが生じる。
  1. 多形紅斑、虫刺症を除外する。
  1. 全身性エリテマトーデス、強皮症、シェーグレン症候群、MDSで、凍瘡様皮疹を呈する場合がある。凍瘡の治療に反応しない場合や他の症状を伴う場合、5月になっても症状が改善しない場合は、検査でその有無を調べる。
 
重症度・予後: >詳細情報 
  1. 腫脹、紅斑のみの場合は、治療により1~2週間で軽快する。 
  1. 水疱、びらん、潰瘍を形成している場合は軽快するまでに2週間以上かかる。
 
治療: >詳細情報 
  1. ビタミンE・ビタミンA製剤(ユベラ軟膏)、ヘパリン類似物質(ヒルドイドソフト軟膏)を外用しながらマッサージする。
  1. 症状に応じてトコフェロール酢酸エステル(ユベラ)、当帰四逆加呉茱萸生姜湯を併用する。
  1. 潰瘍を形成した場合は、抗菌外用薬を塗布し、ガーゼで保護する。
 
専門医相談のタイミング: >詳細情報 
  1. 潰瘍形成がみられる場合や、頭部、四肢末端の好発部位以外に症状がみられた場合、5月以降も症状が軽快しない場合は、全身性エリテマトーデスなどに伴う皮疹の可能性があるため皮膚科専門医の受診を促す。
 
臨床のポイント:
  1. 寒冷や温度較差による皮膚血管障害で、手指足趾の腫張、紅斑、痛み・痒みなどを呈する。
  1. 春になっても改善しない若い女性の凍瘡をみたら、SLEなどの膠原病を想起して精査する。
  1. 血行促進外用薬、マッサージなどで改善しない場合、炎症や腫張が強度であればステロイド外用もオプションとなる。
 
※「臨床のポイント」は監修者による執筆です。

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

凍瘡の初期治療例
  1. 外用薬が推奨される。
○ 治療する場合は1)を第1選択薬とする。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

凍瘡:典型例
足の凍瘡
多形紅斑様の凍瘡:右手
凍瘡状エリテマトーデス
著者校正/監修レビュー済
2016/05/13