今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 矢上晶子 藤田医科大学ばんたね病院総合アレルギー科/藤田医科大学総合アレルギーセンター

監修: 戸倉新樹 掛川市・袋井市病院企業団立 中東遠総合医療センター 参与/浜松医科大学 名誉教授

著者校正/監修レビュー済:2022/10/26
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 日本皮膚科学会手湿疹診療ガイドラインを基に問診、検査、診断、治療方針などの内容を改訂した。

概要・推奨   

  1. 手湿疹は完治が難しいため、罹病期間が長い。
  1. 適切な問診や臨床症状からの病型分類により、適切な検査および鑑別診断を実施し、診断を確定するが、それぞれの病型や診療の段階で知っておきたいポイントがある。
  1. 漫然と治療をしていては、手湿疹は治らない。原因物質の回避と薬物による治療を同時に行い、皮疹の状態により段階的に治療薬を変更していく。

病態・疫学・診察 

疾患情報(疫学・病態)  
  1. ありふれた疾患であるが発症要因は多岐にわたり難治性のことが多い。
  1. 生活習慣や職業性により皮膚のバリア機能が低下しやすい状況にあると手湿疹を発症しやすい。
  1. リスクファクターとして、女性、接触皮膚炎、アトピー性皮膚炎、ウェットワークが挙げられる。
  1. 発症機序から、主に刺激性接触皮膚炎、化学物質によるアレルギー性接触皮膚炎、蛋白質接触皮膚炎(protein contact dermatitis:PCD)、アトピー型手湿疹の4つに分類され、発症機序が重なっていることも少なくない。
  1. 刺激性接触皮膚炎は物理的、化学的な刺激が直接皮膚を傷害して生じる皮膚炎で、手湿疹の約7割を占める。
  1. 接触アレルゲン、即時型接触アレルゲン(食物などの蛋白質抗原)などの外因性因子だけでなくアトピー因子、原因が明らかにできない内因性も存在する。
  1. 医療従事者や美容師、化学物質や切削油に接触する職種など職業性皮膚疾患としておこる手湿疹の頻度も高い。
問診・診察のポイント  
  1. 手湿疹の原因を、発症時期、皮疹の性状や部位、経過から考える。

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著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
矢上晶子 : 特に申告事項無し[2024年]
監修:戸倉新樹 : 講演料(サノフィ(株),日本イーライリリー(株),アッヴィ合同会社,協和キリン(株))[2024年]

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手湿疹

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